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仙人への返信 2018.12.8                             [早大ラグビー部2018]

仙人様へ 
  「早明戦 敵を知り己を識るは百戦して危うからず」

居士.png 早明戦は伝統の一戦に恥じな
 い素晴らしい試合でした。明治は
 徹頭徹尾明治らしく攻め、受ける
 早稲田はいかにも早稲田らしく守
 りそして攻めました。早稲田のリ
 ードが最後まで続き、満員のスタ
 ンドはラグビーの醍醐味に酔い
 痴れました。

私の観戦記も、仙人のご意見、感想と重複しますので、あえて
視点をずらしたり、プレーの細部にこだわって書くことにします。

1.明治は下馬評通り「攻め」のチームだった。
  明治が突進する姿は、北島監督の「前へ!」の具現化そのも
  のでした。
   ・重い体重を活かしたスクラムとモールは磨き抜かれて
    いました。特にスクラム時の低姿勢からのセカンドプッ
    シュには大きな破壊力が秘められていました。
   ・ボールを手にすると明治のバックスは瞬時もためらうこ
    となく、早稲田のデフェンスに突進しました。身をかが
    め加速度を付けて。

  明治は「縦の直線的突進」にこだわっていましたが、これが「明
  治ラグビーだ!」のプライドがあったからでしょう。この縦の直
  線的攻撃は、試合終了前に2トライ(+ゴール)を挙げて激しく
  早稲田を追い上げるその直前まで続きました。

  仮に、この2トライを挙げたような展開を明治が早くから進めて
  いたら、試合結果はどうなっていたか、判りません。その意味
  では「明治は縦の押し(スクラム)に勝ったが、縦の押しに賭け
  過ぎたが故に逆に負けてしまった」といえるかもしれません。

  ・見落としていないという意味で記しますが、明治のディ
   フェンスもFWと遜色のない実に堅固なものでした。


2.早稲田の戦法

  試合前の相良監督の檄は次のようなものではなかったか。
  「少得点の争いにせよ。どのプレーも手を抜くな。徹底してやれ」
  ・当然、第1はディフェンス。攻撃は第2だ。順番を間違え
   るな。スクラムは低く組め。そして踏ん張れ。そうすれば
   持ち堪えられる。押されて後退するのはやむを得ないが、
   粉砕されるな。
  ・明治はボールを持つと迷わず突進してくる。だからディ
   フェンスラインを上げて、相手がスピードを増す前に止
   めろ。低いタックルだ。一発で止めろ。一人でダメなら
   二人で止めろ。アシストを忘れるな。
  ・逃げずに正面からタックルせよ。安心してよい。明治が
   サイドステップを踏むのをみたことない。だからタックル
   が空振りすることは無い。反則はするな、攻撃権を明
   治に渡すな。
  ・攻撃する時はできるだけボールを回せ。早く回せ。タッ
   チライン近くのエリアにボールを運べ。早稲田の土俵は
   昔からそこにある。明治のディフェンスに間隙が出来る
   から、その間隙を見逃さずに突っ込め。

 必ずアシストせよ。サイドステップを使え。切り返して走る方向を
 変えろ。手を使って迫る明治の選手を叩きのめせ。なあに、ちょ
 っとした力で潰せるし、直線で走りこんでくる明治をかわせる。
 間隙を縫って走ればトライだ。

 キックはゴールポストの中央を狙ってしっかり蹴れ。中途半端に
 蹴るな。気を静めてな。キックが成功すれば早稲田は勝てる。
 絶対勝てる。
  

3.早稲田の勝因

 早稲田はこれらをすべて高い水準でやってのけたと思う。早稲田
 には、これは?という弱点は何処にもなかった。

 早明戦を迎えるにあたって、早稲田は明治を徹底的に分析し対策
 を検討した。「備えあれば憂いなし」「敵を知り己を識れば百戦して
 危うからず」・・・格言を信じて準備をしたのだ。

 ・早稲田は明治の強力スクラムに悩まされたが、最後ま
  で堪えた。押されはしたが、一度も破壊されることは無
  かった。明治のスクラムやモールによるトライも皆無だ
  った。バックスも胸のすくようなタックルを何度もやって
  のけた。
 ・早稲田の勝因は、危険もあるが得意とするエリアに走
  りこんで数少ない得点チャンスをものにしたことにある。

 往年の早稲田のプレーが再現されたような印象だった。

  グランドを大きく使う。若い選手がラグビーセンスを活かして生
  き生きとプレーする。前に出て戦う。身体で勝る相手と戦う時は
  必ずアシストして自側の力を倍加させるなどの場面が随所に
  見られた。早稲田はチームも選手個人も持っている能力を遺
  憾なく発揮したと思う。


4.大学選手権

  ・大学選手権で早稲田は慶応、明治と再戦するのではないか。

 帝京、早稲田、慶応、明治は対抗戦ではほとんど「四つ巴」だった
 のだから。(対抗戦グループ以外のチームの実力を全く知らずに、
 こう予想するのは無茶話であることは分かっています)

 再戦することになったら、慶応も明治も対早稲田策を次々と打ち
 出してくるだろう。今度は早稲田が追われる立場だ。早稲田は前
 回とは違うどのよう対応策を用意するのだろうか。興味は尽きない。

 各チームの「傾向と対策」は何か。今度は「知力」の戦いになるだ
 ろう。知力で勝負が決まるラグビーもきっと面白い。

 早稲田の大学日本一をぜひ見たいものだ。


ヒッヒッヒッ・・・またまた長くなってしまった。
少しだけ長めに、勝者の余裕というか、鷹揚さを味わいたいもの。

                         府中闘球居士
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