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ダクタク2017年7月 ブログトップ

ダクタク句集2017年(平成29年)7月 [ダクタク2017年7月]

7/31mon
振り上げし 拳ことごとく 見くびられ
     (ふりあげし こぶしことごとく みくびられ)
        ※トランプの夏も酷暑の夏で、急速に色褪せる季節
         となりそう。経済、軍事面での超大国もさることな
         がら、それ以前に(異論はあっても)民主、正義の
         超大国ぶりが米国の屋台を支える柱だという認
         識に欠けているのでは・・・。一番大事な柱を自ら
         が腐らせ損なっている。

7/30sun
ムクゲほど 真面目に咲きしか 一日花
     (むくげほど まじめにさきしか ひとひばな)
        ※好きなムクゲの花が咲いている。一番盛んな木は
         高さ3mほどだが、毎朝30~40個もの花を咲か
         せる。夥しい蕾を持ってはいるが、一日花(いちに
         ちばな)だから今日の花は昨日までの花とは違う。
         こんなに急いで咲かなくとも、適当に咲いて長く楽
         しませてくれよといつも思う。
         ムクゲの一生懸命な?姿に我が身を反省すること
         も毎夏のこと・・・。

7/29sat
帆曳船 男の手元 過たず
     (ほびきぶね おとこのてもと あやまたず)
        ※霞ヶ浦では伝統の帆曳船が夏から秋にかけ湖面を
         走る。漁業目的ではなく、保存と観光PRを兼ねての
         運行だ。昭和40年代前半に途絶えたが、復活した。
         夏の風物詩。

7/28fri
のせられて クイズ番組 声を出す
     (のせられて くいずばんぐみ こえをだす)
        ※TVでは健康、グルメ、旅行と並んでクイズ番組が
         賑わっている。一般視聴者が参加するのではない。
         高学歴芸能人などクイズ番組リピーター陣がしの
         ぎを削っているかと思うと、珍答が受ける芸能人が
         売りだったり、様々だ。
         カズ・レーザーとか天明麻衣子とか・・・、自然と覚
         しまった。これらの、正答率を誇る有名人はクイズ
         番組だけで食っているのでは?

東大卒 クイズ番組の パスポート
     (とうだいそつ くいずばんぐみの ぱすぽーと)
        ※東大卒芸能人、東大現役組、果てはミス東大など
         学歴を全面に打ち出しての、出場者アピール。
         ・・・どういったもんでしょうね。まるで出走馬扱い。

7/27thu 
キューリでも 体重増えて 日照りかな
     (きゅーりでも たいじゅうふえて ひでりかな)
        ※「地這いキューリ」は栽培の柵が不要で、畑中自在に
         蔓を伸ばし実をつける。成長力旺盛で、収穫を怠ると
         1,2日の差でお化けキューリとなる。この季節、近所
         にあげても、形の悪い残り物だけで山となり、いきおい
         食卓に山積みされる。好物なので否やはないが・・・、
         大量に食うと、これがまた夏太りにつながる。

7/26wed
女神像 見つめる気品 描きかね
     (じょしんぞう みつめるきひん えがきかね)

デッサンは まあまともねと 蝉すだく
     (でっさんは まあまともねと せみすだく)
        ※絵画教室は石膏像のデッサン。大型の用紙に木炭
         で描く。参加してから2度目だが、基礎中の基礎が
         むずかしい。ちょっとの違いで描く品性が狂う?ギリ
         シャの女神が和風の女性になったり、美人にはなっ
         たがどこかの店のママに似てきたり・・・。
         終わって定着スプレーで完結。みんなで見較べて見
         る・・・様々だ、こうも違うものか?実に面白い。
         先生にちょっとだけ褒められて満足。

7/24mon
ヘタ虫や 落柿舎と化した 我が家かな
     (へたむしや らくししゃとかした わがやかな)
        ※もちろん熟した柿の実が落ちるのではない。ヘタ
         虫の仕業だ。この季節では駆除は難しいという。
         こうなったら残りの実の数とヘタ虫の食欲との競
         争だ。そういえば、京都の落柿舎周辺、長いこと
         行ってないなァ・・・。

7/23sun
夾竹桃 愛煙患者の 吹き溜まり
     (きょうちくとう あいえんかんじゃの ふきだまり)
        ※いつも通る病院の、道路沿いに置いてあるベンチ。
         入院患者が朝の一服とおしゃべり。怪我などの外
         科の患者だから、包帯は巻いていても至極元気が
         良い。こちらの犬にまで挨拶してくれる。
         それにしても病院の「敷地内全面禁煙」だが、外来
         患者や職員、見舞い客などはわかるが、入院患者
         に関してはいかがなものか? 敷地外には行けな
         いのだから・・・。喫煙禁止とまで言うんですか? 
         ちょっと前まではこうした患者の交流の場は病棟の
         各階毎にあったものだ。もちろん灰皿付きで。

壜の中 いるはずのない 手長蛯
     (びんのなか いるはずのない てながえび)
        ※患者の一人が大きなペットボトルを仲間に見せて
         いる。中には水と、なんと手長蛯が一匹。入院の
         無聊を慰める見舞い品かな、それとも当人の作品?
         不思議がる仲間をよそに、当人はいわゆるドヤ顔
         である。こちらも「ヘエーー」と言って通り過ぎる。

7/21fri
陽水の 少年時代の 空と雲
     (ようすいの しょうねんじだいの そらとくも)
        ※真っ青な空にモクモクと立ち上る入道雲。自分の
         記憶の底にある夏の空と雲、陽水の曲から連想す
         る空と雲、8月終戦にまつわる出来事のシンボル
         としての空と雲・・・三つとも思い浮かべる空と雲の
         イメージはみな同じ。

デルフィニウム ありったけの色を 庭に植え
     (でるふぃにうむ ありったけのいろを にわにうえ)
        ※ドラマ「風のガーデン」で知った。我が家の狭い
         庭にはデルフィニウムが点々といっぱい咲いてい
         る。こんなにあったか?と思わせるほど。涼しげ
         で花言葉「清明」のイメージ。しかし茎の強い花
         ではなく、こうも集められると方々で倒れたり、
         傷めたりするので気が気ではない。こんな収集
         癖は困る。

7/20thu
姉に送る 我が家の桃の 宅急便
     (あねにおくる わがやのももの たっきゅうびん)
        ※家内が、病気で遠くに離れてしまった姉に桃を送
         った。一番良いのは鳥にやられ二番手ということ
         になるが、甘さと香りは抜群。これを味わって早く
         帰って来て・・・と。

梅雨明けや せめて暑さの 折り返し
     (つゆあけや せめてあつさの おりかえし)
        ※梅雨入りから昨日の梅雨明けまで小雨が2度だ
         け。水やりさえすれば作物にとっては悪くなかった
         が、蒸し暑さと高温に襲われた人間の方は水分や
         泡だけでは追いつかない。既に息も絶え絶えだ。
         ところが本格的な夏はこれからで、猛暑が続くとか。

7/19wed
梅雨の朝 時計の音を 愉しみて
     (つゆのあさ とけいのおとを たのしみて)
        ※エアコンなしの目覚めがこんなにも爽やかだと、
         落ち着くことが出来る。昨日の午後に久方ぶりの
         雨が来た。この地は梅雨明け前の酷暑が続いた
         から正真正銘の慈雨。蒸し暑さがとれ、気温も4、
         5度は下がった。

7/18tue
スイカ二つ 苦難の末の 甘露かな
     (すいかふたつ くなんのすえの かんろかな)
        ※小玉スイカ2個初収穫。大きさもまずまず、1個
         約3kg。7月に入っての畑はトウモロコシを中心
         に「獣害」「鳥害」が多発したので、様々にスイカ
         の実を「自衛」してきた。肝心の味だが、これが
         甘い! 文句なし。
         家内は今のスーパーの値段を言い、苦労した甲
         斐があったと・・・。そういえば稲わらを敷いて、
         受粉に通い、水やりを欠かさなかった。
         空梅雨の中での栽培は努力賞。しかしまだまだ
         後が続く。

7/17mon
うだるなら 日本一にと ヒマ御仁
     (うだるなら にっぽんいちにと ひまごじん)
        ※連日最高気温ランキングが報道される。街の名誉?
         といえばそうでもないし、住むのに快適かといえば
         かなり違う。 しかし、ランキングとなると血が騒ぐ人
         も・・・。どうせ暑いなら、この際は格好よくいこう。
         「オンリーワン」より「ナンバーワン」ということかな?

梅雨寒や 今年は死語に おお暑い
     (つゆざむや ことしはしごに おおあつい)

7/16sun
鳥どもと スイカをはさみ にらみ合い
     (とりどもと すいかをはさみ にらみあい)
        ※新しい畑に最初に植えたスイカ。砂地に近い土
         壌に良く育っている。とは言っても、ラグビーボー
         ル型の小玉スイカ。それがカラス、キジに狙われ
         ている。しっかり熟れた頃、嘴をストローにして、
         チューチューとやられたら・・・と悪夢も。このとこ
         ろ順調な睡眠が危うい。

キョンという鹿 菜園の旬を知る
     (きょんというしか さいえんのしゅんをしる)
        ※鳥対策に袋をかぶせ、ネットで覆っていた隣人の
         トウモロコシがなんと鹿かハクビシンに地面から
         やられた。なぎ倒されたり、実をつけたまま齧ら
         れたり・・・。どうも千葉県で多く出没するキョンと
         いう鹿らしい。地元で日中も目撃されているとか。
         田舎とは言え、すぐ近くにコンビニあり、人家あり、
         国道もあるのに。
         確実な対策は熟れる前に収穫することしかない?

7/15sat
そこかしこ トランプ疲れ もうたくさん
     (そこかしこ とらんぷづかれ もうたくさん)
         ※米国ではトランプ関連の話題やニュースが嫌が
          られて、「もうたくさん」のデモも繰り返されている。
          メディアによっては曜日を決めてトランプフリーを
          実行しているとか。
          仏革命記念日に招待されたら、その名誉を口に
          した上に余計なことまでつい・・・。

7/14fri
熱帯夜 芳紀18歳が 枕辺に
     (ねったいや ほうきじゅうはっさいが まくらべに)
         ※23時前、東に向いた寝室の窓を全開にして就
          寝。暑気は残るが心地よい涼風も来る。なによ
          り雲のない空に見事な月が・・・。月齢18歳ちょ
          っとの色白な月だ。真っ暗な寝床で目を凝らす。
          暑苦しさがすーっと引き、落ち着いてくる。絶
          妙なタミング。

7/13thu
大姪の 初ボーナスで 奢られて
     (おおめいの はつぼーなすで おごられて)
         ※姪の娘は「大姪」というらしい。この春四大を
          卒業、OT(Occupational Therapy)の国家資格
          「作業療法士」となって、病院勤務している。
          その娘がボーナスをいただいたから、ごちそう
          するという。いやーァ、嬉しい。想定外。
          先代の飼い犬の、フサフサした尻尾に頬を寄せ
          て喜んでいたのは彼女が幼稚園の時・・・。

7/12wed
香港や 一国二制度 明けぬ梅雨
     (ほんこんや いっこくにせいど あけぬつゆ)
        ※文字通りに期待した人は少なかったかも知れない
         が、中国一国に占める香港のウェイトがこんなに
         も急速に下げるとは、そして大中華思想に浮かれ
         る中国の「民意」がこんなにも急に膨張するとは
         ・・・。かの国に民意があるとしての話だが。

7/11tue
白寿近く 友の母親 退院す
     (はくじゅちかく とものははおや たいいんす)
        ※友人が母親と二人で住んでいる。大したものだ。
         それだけで最高の親孝行もの。妹が毎日通いで
         食事の世話などをしてくれている。このタッグも見
         事。ところで、この兄妹は結構深刻な言い争いも
         するらしい、まともには相手を褒めない。
         まあ「ケンカするほど・・・」の類だろう。

7/10mon
付き添いがわんさと 子供神輿行く
     (つきそいがわんさと こどもみこしいく)
        ※町内の祭礼で子供神輿が練り歩く。勤め人が多い
         住宅地で神社はないが、町内会の主催でもう恒例
         となっている。この土日は真夏日になったから、付
         き添いは大変、「お囃子」と「景気づけ」に加え、熱
         中症対策まで。親は汗を拭き拭き、ジジババが声
         を張り上げ・・・。

7/9sun
真夏日に 今日今から 夏時間
     (まなつびに きょういまから なつじかん)
        ※昨日は33度真夏日、今日はさらに暑いとか。目
         覚めが早かったのを幸いに、2時間のサマータイ
         ムをひそかに宣言。犬との朝の散歩も効果てきめ
         ん。涼しい風と静かな良い気分が。そして一日、
         ゆったりした時間が送れそう。「3文」以上の得を
         感じる。
         さて、問題は明日以降。続けられるか・・・。

7/8sat
再会は 炎熱の日の ビル影で
     (さいかいは えんねつのひの びるかげで)
        ※昨夜は元の勤務先の同期会。最寄りの駅で待ち
         合わせ、馴れた道を歩いて会場まで行く。代々木
         の森も喘いでいる。暑さのピークを避けての日程
         なのだが、今年はこれだ。ただ暑い。

白髪なで 近況語ると ため息が
     (しらがなで きんきょうかたると ためいきが)
        ※初参加者や長期間欠席だった者がまずスピーチ
         を行う決まり。病み上がりもいる。豪雨が襲った九
         州からの出席者も多い。久しぶりの再会にオオッと
         いう声があがる。 

エールする アイツの声の 伸びやかさ
     (えーるする あいつのこえの のびやかさ)
        ※シメは「古い顔」を輪になって歌い、フレーフレー
         のエール交換。半世紀前の初めての顔合わせの
         時がよみがえる。ワンパターンの儀式ながら、文
         句は出ない。

7/7fri
酔芙蓉 遠き日京島の 親子連れ
     (すいふよう とおきひきょうじまの おやこづれ)
        ※酔芙蓉の見事な花を見た。ちょうど一年ほど前、
         曳舟で降りて、京島界隈を訪ねた時を思い出した。
         初めてなのに何故か懐かしい町並みと路地のたた
         ずまいがいい。スカイツリーが見下ろす街として再
         開発が進行しているようだが、もう少しそっとしてお
         いて貰いたい・・・、と勝手な希望が。
         突然の降雨で、子の手を引く女性が傘をさして歩
         く傍らに酔芙蓉が咲いていた。

7/6thu
今この時 避難所の震え いかばかり
     (いまこのとき ひなんじょのふるえ いかばかり)
        ※台風3号の通過から間を置かず、北部九州はとん
         でもない集中豪雨に見舞われている。朝倉市、日
         田市など報道される街々は何度か訪れた懐かしい
         ところ。深夜の雨音に彼の地を思う。

7/5wed
Tシャツの 肩幅余る 衣替え
     (てぃーしゃつの かたはばあまる ころもがえ)
        ※何枚もあるTシャツ、取り出して着てみるが、減
         量のために特に肩幅が余ってみっともない。買い
         換えようと家内は言うが、まあまあのヤツを見繕
         って、頑固に着ることにする。誰が見てるわけじゃ
         なし・・・。

7/4tue
うらむまい 日中高い 電気かな
     (うらむまい にっちゅうたかい でんきかな)
        ※安全対策を考え、オール電化に切り替えたのは一
         年半ほど前。深夜にお湯を作って、お風呂を含め
         て給湯することになり、その時から安価な深夜電
         力を利用できる契約に切り替えたのだ。
         なるほどと納得して決めたのだが、その反動は夏
         季の日中、冷房用電力の単価の高さだった。それ
         以前の契約単価に較べると、1.5倍ほどに高騰し
         た。年金生活者にとっては、夏場のエアコン使用
         時間は家計を左右することになった。とほ・・・。

7/3mon
真夏日や 房州うちわで やせ我慢
     (まなつびや ぼうしゅううちわで やせがまん)
        ※昨日今日と、梅雨の晴れ間に真夏日が続く。身体
         の準備が出来ていないところへ、湿度70%強の
         蒸し暑さだから、南房総市の素朴な名産品である
         「房州うちわ」だけではホント死ぬ思い・・・。
         直径1センチちょっとの「女竹(めだけ)」を材料に、
         80本ほどに細かく割いて、手作業で仕上げられる。
         デザインは最近様々なものがあるらしいが、伝統
         的な花、草をあしらったものが涼しげ。

7/2sun
菖蒲園 背もどるほどに 背伸びする
     (しょうぶえん せもどるほどに せのびする)
        ※袖ヶ浦公園の6月は賑わう。大型バスが週末何台
         もやってきて満載の観光客を吐き出す。ここの菖蒲
         園は何年も前から房総バスハイクの立ち寄り地に
         なっている。青のグラデーションの菖蒲は素晴らし
         い。このところ縮み始めた身長がもとに戻るのでは?
         と思うほどの気持ちの良い背伸びをした。ただ株の
         数が近年やや減り気味なのがさびしい。

7/1sat
歯の健康 歯科医は美人に 限るべし
     (はのけんこう しかいはびじんに かぎるべし)

また次ね 美人の歯科医の 甘い声
     (またつぎね びじんのしかいの あまいこえ)

        ※ここ四五年、現在の病院と先生に診てもらうよう
         になってから、スコブル付きで歯は健康だ。素晴
         らしい治療に恵まれたから、とかの理由ではない。
         「歯周病は一旦途切れているから、今が肝心よ」
         「歯茎の高さは歯磨きでしか維持できないのよ」
         この二言が効いた! この病院はどの衛生士もプ
         ラーク(歯垢)にうるさい。少しでも残っている
         と歯磨き不足を指摘される。
         歯は今健康だと言っても、それは「下がりきった
         歯茎」にお願いをして、どうにか踏ん張ってもら
         っていることにかかっているだけだ。薄皮一枚の、
         剣ヶ峰に立ったままの健康と言えなくもない。
         でも、七十歳過ぎた現在、口臭はここ3,40年
         で一番少ないし、これからも頑張れそう。月一回
         逢瀬を重ねる美人の先生に感謝。
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