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ダクタク2019年11月 ブログトップ

ダクタク句集2019年(令和1年)11月 [ダクタク2019年11月]

11/30sat
山茶花や 清しき顔で 旅立ちぬ
     (さざんかや すがしきかおで たびだちぬ)
        ※本来旗幟鮮明の人、中曽根康弘死去。
         総理が見えてくると手練手管を、風見鶏とも。
         様々な成果をあげる。卒業後、政界引退後は
         信念の人に回帰できた。良い顔に。やっぱり
         逸材。

11/29fri
久々に 丹沢望む 小春かな
     (ひさびさに たんざわのぞむ こはるかな)
        ※小春日和は一向に・・・と書いたら、長い雨
         模様が明け、一転今朝は快晴。富士山は宝永
         火口の下縁辺りまで真っ白、丹沢の山塊も中
         腹まで積雪が見える。当地今朝6時の気温は
         1度台。霜に弱いカラーの葉はまだ大丈夫。

11/28thu
クレマチス サフランも揃い 帰り花
     (くれまちす さふらんもそろい かえりばな)
        ※小春日和の日は一向に来ないけれど、庭だけで
         も帰り花が数種類咲いている。その気で眺める
         せいかもしれないけれど、今年は種類も多いし、
         どこかおかしい。桜、梅、梨、躑躅などであれ
         ば例年のことなのだが・・・。
         9月の台風15号の強風のせいだ。人間でもト
         ラウマの症状に多くの人がなっているのに、植
         物にあのストレスが無害だったとは思われない。
         今年は「狂い咲き」の呼称の方が合う。

11/27wed
火消し壷 どっこいしょと言い 仕事終え
     (ひけしつぼ どっこいしょといい しごとおえ)
        ※昔の母の光景の続き。火消し壷の古いものは石
         をくり抜いて作られていた。蓋といえども分厚
         く重いし、冷たい土間に置かれていた。冬は家
         中の火の始末が大事だった。火消し壷は50年
         前から死語。

11/26tue
朝ドラの 火鉢に練炭の においあり
     (あさどらの ひばちにれんたんの においあり)
        ※毎朝早く母親が火鉢に火のついた炭をおき、新
         しい練炭を入れる。練炭に火がつくまでの間、
         部屋中に独特のにおいがした。この世から消え
         たにおい。

11/25mon
朝霧の 晴れて選挙の 報来たる
     (あさぎりの はれてせんきょの ほうきたる)
        ※香港区議会議員選挙で民主派が過半数確保の見
         込みとの速報が流れた。しかも過去最高の投票
         率とか。最悪のシナリオが回避され、民主化要
         求の一部が現実的な争点となるかもしれない。
         今朝は異常な程の高温で霧が発生、この地は視
         界150mほど、滅多にない朝だった。

11/24sun
オークション 沢庵噛みつ 競り合いぬ
     (おーくしょん たくあんかみつ せりあいぬ)
        ※最近時々こういうことをするようになった。品
         質上心配のない品物だったら、好都合なことも
         あります。今回は早々に退場しましたが、前回
         は中古の額縁f6を他に入札者がいないまま、安
         く落札し、かつ思った以上に良品だったので大
         喜びしました。

11/23sat
時雨るや 欠礼状やや 常となり
     (しぐるるや けつれいじょうやや つねとなり)
        ※殆ど降りやまない雨が昨日から続いている。賀
         状を交換している方には申し訳ないが、3年連
         続の欠礼状を差し上げることに。

11/21thu
酉の市 腰にまわした 革財布
     (とりのいち こしにまわした かわざいふ)
        ※今やネットで鷲(おおとり)神社の光景を眺め
         るのみ。威勢の良い手締めの声とオヤジの腰の
         ガマグチが記憶の定番。

11/20wed
新年の 御札作りや 神の家
     (しんねんの おふだづくりや かみのいえ)
        ※神社の社務所を兼ねた家では戸を開け放って、
         正月の御札やお守り、縁起物の準備をしてい
         た。いくつものダンボールが見える。家に帰
         ったら、一日延ばしにしていた欠礼状書きに
         とりかかろうか。

11/19tue
秋長けて 百万ドルの 夜景揺れ
     (あきたけて ひゃくまんどるの やけいゆれ)
        ※香港のデモ激化が連日伝えられる。デモ側に少
         しでも統制がとれていれば、今だからこそ訴求
         力が強くなるのだが。無秩序、過激化では思う
         ツボ・・・誰の?

11/17sun
ジョービタキ 初音こがれて 秋深し
     (じょーびたき はつねこがれて あきふかし)
        ※高い電線でいつも一羽で「ピーイッ」と呼びか
         けるように鳴くジョービタキ。門外漢の小生で
         もいつも楽しみにしていた。季節を問わずに
         「今日もいるな」と。
         それが、この初夏を最後に一度も聞いていない
         のだ。去年までは夏だって初秋だって聞いてい
         て、留鳥だと信じていたのに。まぼろし?
         しかし何の不思議もないのだ。図鑑にはジョー
         ビタキは渡り鳥とある。図鑑を信じよう。もう
         帰って来るはずだ。

11/16sat
笑みつつも 庭師研ぎ尽くす 鰯雲
     (えみつつも にわしとぎつくす いわしぐも)
        ※庭師にとって刃物は命。殆ど使い捨ての者も多
         いが、仕事の仕上がりに歴然とした差が出ると
         いう。こうした職人が愛用する刃物、業物を鍛
         え作る人もどんどん少なくなっているとか。

11/15fri
冴え冴えと 毘沙門沼の 秋残照
     (さえざえと びしゃもんぬまの あきざんしょう)
        ※今朝は予報通りかなり寒い。何十年も前だが故
         郷会津の裏磐梯に行った。夕暮れ時、五色沼の
         一方の出発点、毘沙門沼周辺は誰ひとりいなか
         った。売り物のエメラルド色には程遠いが、湖
         面は神々しく僅かな光を映していた。何度も訪
         れている中で一番の記憶。

11/14thu
秋に吹く ラッパ女子みな 熱き顔
     (あきにふく らっぱじょしみな あつきかお)
        ※吹奏楽コンクール全国大会が10月にあった。
         マーチが中心なんて大昔の話で、入賞した団体
         が選んだ自由曲は吹き映えも聴き映えもする難
         曲が多い。主役は断然女子、圧倒的だ。

11/13wed
京舞や 師匠に秋の 色香あり
     (きょうまいや ししょうにあきの いろかあり)
        ※東京公演が今月下旬にあるらしい。21年ぶり
         とか。五世井上八千代は井上流の家元、64歳
         にして人間国宝。家元を襲名したころから、気
         さくな中に既に凛とした気が漲っていた。今や、
         なんとも言えぬ上品な色香が・・・。

11/11mon
色づきぬ 通りに笑みの 残りけり
     (いろづきぬ とおりにえみの のこりけり)
        ※パレードの様子をテレビで見た。ざわめきが音
         がフウーッと消えて、微笑みだけが残った。そ
         んな感じがした。

11/10sun
祝いの日 心音しかと 命知る
     (いわいのひ しんおんしかと いのちしる)
        ※即位記念パレードの日。きれいに晴れ上がる。
         早朝寝床で枕と頭の間に手のひらを挟んでいた
         ら、ジーッという血流の音?に混じってドクッ
         ドクッという鼓動の音がはっきり聴こえた。手
         のひらを耳の孔にぴったり当てただけでも聴こ
         えるみたい。70年以上にわたって、休みなく
         働いている音。

11/9sat
立冬や 崩れし土手の 土の黒
     (りっとうや くずれしどての つちのくろ)

立冬や 高速下の 鳩の居間
     (りっとうや こうそくしたの はとのいま)
        ※立冬2句。知り合いの農家の後継が随分古い手
         押し式の耕耘機で田を起こしている。2,30
         年前の幅狭だから原動機は積んでいるものの、
         生産性は最新のものに較べればガタ落ちだ。
         聞けば、台風とは関係なく、新しいのは故障で
         修理に手間取るという。これは先代が大事にと
         っておいたものらしい。あの親父がね。
         へえ、この後継ぎ、ちゃんと喋れるんだァ。

11/8fri
早咲きの サザンカ街に 二つ三つ
     (はやざきの さざんかまちに ふたつみつ)
        ※我が家のサザンカは超がつく早咲きで、10月
         も20日前に最初の花が開く。長いことサザン
         カの開花は11月も遅くで、冬近しのシンボル
         として感じてきたから、花を見ると今年ももう
         終わりかと思ってしまう。

11/7thu
木守りの 柿も残さず オラが嬶
     (きまもりの かきものこさず おらがかかぁ)
        ※最近の子は柿を食わないのか? とってまで食
         わないということか? おいしそうな甘柿がた
         わわになったまま・・・もうすぐ冬だよ~と言
         いたくなる。

11/6wed
秋冷や 部活の女子に 気合いあり
     (しゅうれいや ぶかつのじょしに きあいあり)
        ※地元の高校の女子ソフトボール部は全国制覇の
         実績がある強豪チーム。近くの専用グラウンド
         では夕方照明をつけて練習を続ける。急に冷た
         くなったら大きな掛け声が一段と鋭く聞こえる。

11/5tue
落花生 乾すに新聞は 昭和とか
     (らっかせい ほすにしんぶんは しょうわとか)
        ※今年の落花生は総じてまあまあの出来。2,3
         年前からの大粒でなんとか量を確保した。この
         種は通常の3倍ほどの大きさで、乾燥させなく
         ともすぐに茹でて食べられる。生産県の千葉と
         しては通常の、味の豊かな品種で成果を上げた
         かったのだが、こちらは散々。
         しかし今年は鳥獣の被害がなかった。昨年この
         周辺でアライグマの捕物があったお蔭。

11/4mon
アリス聴く それぞれの秋 ・・・
     (ありすきく それぞれのあき てんてんてん)
        ※友人たちとの間でメールでの連絡板がある。こ
         のところの台風、豪雨で多くが被害を受けてい
         たことにびっくり。都内の友人は二人が避難所
         に駆け込んだし、建物がやられた人も何人か。
         こうした連絡の機会には病気や体調不良の人が
         増えてきていたのに、今回の主役は被害に。

11/3sun
熱き血が ありしかと問う 秋の夜
     (あつきちが ありしかととう あきのよる)
        ※ラグビーWCは南アが制覇した。南アは準決で
         ウェイルズを僅差で破ったのに、ニュージーラ
         ンドは3位決定戦でウェイルズに大差で勝った。
         そのニュージーランドを圧倒したのが準決イン
         グランドだから、決勝は算数だとイングランド
         勝利のはずだった。すごい南アの気力が体力に
         乗り移っていた。すごい感激ぶり。熱くなった。

11/2sat
新蕎麦や 到来すれば 間を置かず
     (しんそばや とうらいすれば まをおかず)
        ※「最近うまい蕎麦に行き当たらないなァ」とか
         言っている割には本当の蕎麦の味が分かってい
         ない。今回は地の産、秋の新蕎麦。おいしい。
         土の風味? 温暖なこの土地でも? あっとい
         う間に腹におさまった。

11/1fri
秋長けて 玉ねぎ200の 畝作り
     (あきたけて たまねぎにひゃくの うねづくり)
        ※苗を買う人は準備のタイミング。晴れ間が続き
         畑は気持ちが良い。と思っていたら、シマヘビ
         が出たとかでオバサン連中が騒いでいる。いつ
         ものヤツだろう。見に行ったら随分大きくなっ
         ていた。どうかな?


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