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ダクタク2021年12月 ブログトップ

ダクタク句集2021年(令和3年)12月 [ダクタク2021年12月]

12/31fri
コロナ禍や なれど住処に 蜜柑熟れ
   (ころなかや なれどすみかに みかんうれ)

冬型の 高気圧良し ガラス拭き
   (ふゆがたの こうきあつよし がらすふき)

ご無沙汰しご無沙汰されて除夜の鐘
   (ごぶさたしごぶさたされてじょやのかね)
   ※大晦日の今日、いつもより多めに飲んで、早
    めに床に就くのが恒例。「いく年くる年」は
    朝ゆっくり見る。

12/30thu
似せ絵しか 描けぬ哀しさ 年の暮れ
  (にせえしか かけぬかなしさ としのくれ)
   ※水彩画、「描きたいのを好きに描けば良い」
    と思うのだが、これがなかなか・・・。

水滸伝 年末までに 終わらざる
  (すいこでん ねんまつまでに おわらざる)

12/29wed
誕生日 大根焚きに 揚げ入れて
  (たんじょうび だいこんだきに あげいれて)

抱負をという声なくて誕生日
  (ほうふをというこえなくてたんじょうび)
   ※使い慣れていないスマホで、食事に訪れたフ
    ァミレスのアプリをインストールしたら、な
    んと20%割引の上に誕生祝いとかで大きめの
    ケーキまでプレゼントされてびっくり!

12/28tue
老庭師 鋏み風に乗る 年の暮れ
  (ろうにわし はさみかぜにのる としのくれ)

極月や 垣の揃いに こだわりて
  (ごくげつや かきのそろいに こだわりて)
   ※元プロの義兄が手入れしてくれたものだが、
    代わりの老庭師の腕はまだつたない。でも鋏
    の音だけはいいようだ。刃物の世話が上手な
    のかも。

12/27mon
年内の 仕事と言われ 蜜柑もぐ
  (ねんないの しごといわれ みかんもぐ)
   ※先日述べた蝉の抜け殻が落ちないようにそっ
    と鋏を入れる。去年は裏作の年でほんの少し
    しか実をつけなかったが、今年は大丈夫! 
    背の高さほどの、一抱えほどの木一本なのだ
    が、ざっと120個くらいかなと皮算用をし
    ている。味もいい、濃厚さもある。

12/25sat
金星の 西に隠れて 聖夜かな
  (きんせいの にしにかくれて せいやかな)

おとなしい 番組見たり 聖夜なり
  (おとなしい ばんぐみみたり せいやなり)

平らかに 聖地の星を 調べたり
  (たいらかに せいちのほしを しらべたり)

かしこみつ 上皇様の お歳聞く
  (かしこみつ じょうこうさまの おとしきく)
   ※作夜はクリスマスイヴ。上皇様とは誕生日が
    12年と5日違い。干支も同じ。

12/24fri
空蝉や ミカンの枝で 年を越す
  (うつせみや みかんのえだで としをこす)
   ※実写生でもこれはいけないと言われそう。季
    語が三つも重なっている。空蝉、ミカン、年
    越し。ミカンをもいで試食した時に発見、こ
    んなのもいいじゃないかな。

12/23thu
句を添えて 師走の動画を 温めり
  (くをそえて しわすのどうがを あたためり)
   ※今春スマホユーザーとなったのを機に、その
    機動性、カメラの高機能を活かして、動画を
    アップすることを思いついた。既に30本近
    くをアップロード済だ。
    しかし動画といっても静止画を繋いで季節の
    5句を盛り合わせ、そこに好きな音楽をBGM
    とするものだ。1本が3分弱で飾り気のない
    動画である。当然見てくれる人は殆ど0。
    これが本人には意外と新鮮な「句帳」となる
    ことに気がついた。句の羅列より思い出深い、
    面白い。メインは句なのか、写真なのか、音
    楽なのかすら・・その時々。これが無料とは。

12/23wed
朝コール 声も馥郁 冬至たり
  (あさこーる こえもふくいく とうじたり)

柚子なきを 謝して冬至の ジャスミン湯
  (ゆずなきを しゃしてとうじの じゃすみんゆ)

冬至日や 光あるうち 長湯かな
  (とうじびや ひかりあるうち ながゆかな)
   ※今日まで太平洋側は比較的暖か。穏やかな冬
    至の晴れ間にホッとする。明日からは一段と
    寒さが増すとか。今日は頑張って、句の動画
    を5個 YouTubeにアップした。

12/21tue
容保は 宸翰胸に 冬すみれ
  (かたもりは しんかんむねに ふゆすみれ)
   ※大通りの歴史が少しずつ見直されている。慶
    喜の幕末への思い、容保の誠意吐露、共に朝
    敵とされたことへの反発等々。一朝に全てが
    きれいに繋がるものではないが・・・。

12/20mon
路地を来て 神田駅前 冬ぬくし
  (ろじをきて かんだえきまえ ふゆぬくし)
   ※久しぶりに神田小川町近辺に行った。帰途は
    知ったかぶりをして路地をめぐり遠回りの神
    田駅に出ようとした。道路は最盛期?のよう
    には導いてくれなかった。スジ違いを何度か
    犯した。されど結果は勝手知ったる神田駅界
    隈。この辺はまだ大丈夫。

12/19sun
そこらじゅう痒いが目良し耳も良し
  (そこらじゅうかゆいがめよしみみもよし)

寄せ鍋も辛くせよ赤くせよという
  (よせなべもからくせよあかくせよという)

コロナ禍も上司落研湯気揺れる
  (ころなかもじょうしおちけんゆげゆれる)
   ※年末清掃の束の間に川柳3題

12/18sat
冬の雲日没早くならざる日
  (ふゆのくもにちぼつはやくならざるひ)
   ※日中の時間が一番短いのは冬至の日だが、日
    の入り、日没が早いのは冬至以前の12月上
    旬、その分日の出が一番遅いのは冬至後の12
    月下旬だとか。少し賢くなった。

12/17fri
山茶花や 公家の住まいの 石の塚
  (さざんかや くげのすまいの いしのつか)
   ※かなり以前の冬の日に或る公家の住居跡を訪
    ねたことがあった。京都の寒さを身体で思い
    知った一日だった。

12/16thu
目うつろに 呆けし役を 初時雨
  (めうつろに ほうけしやくを はつしぐれ)
   ※俳優山崎努が認知症の老人を演じる映画を見
    た。目の表情が真に迫っていた。

12/15wed
寒き日や 喪中の葉書 集めけり
  (さむきひや もちゅうのはがき あつめけり)

念入りに 少なき賀状 炬燵かな
  (ねんいりに すくなきがじょう こたつかな)
   ※賀状をゆったり書くという経験はない。枚数
    をこなすためについ生産的な方法をその都度
    考えるからだ。しかし今年は違った。大幅に
    枚数を減らし、本来の?書き方に戻った。あ
    せってもいない。

12/14tue
義士の日や 堀部弥兵衛の 齢となり
  (ぎしのひや ほりべやへえの としとなり)
   ※冷たい午前、雪が落ちてきてもおかしくない。
    安兵衛の義父で、義士の最高齢。自分の年齢
    を考えるのに変に現実感がある。

12/13mon
白菜や 妻息災に ざくと割く
  (はくさいや つまそくさいに ざくとさく)
   ※この音、力強いザクッと・・・元気印。

新海苔や 百年の名産 送りたり
  (しんのりや ひゃくねんのめいさん おくりたり)

12/12sun
しつこさで 癌に克つさと 冬帽子
  (しつこさで がんにかつさと ふゆぼうし)
   ※再発した肺ガンに化学療法を続けている床屋
    はげっそり痩せたが、禿げあがった頭と目力
    は精悍でなお意気軒高だ。

12/11sat
身につかず終いの楽器大掃除
  (みにつかずじまいのがっきおおそうじ)
   ※今日明日の気温はぐっと高くなるとあって、
    大掃除その1と指定され、召集を受ける。

12/10fri
花札を二人向かいて冬日向
  (はなふだをふたりむかいてふゆひなた)
        
背伸びして取らん梢のレジ袋
  (せのびしてとらんこずえのれじぶくろ)
   ※今朝の気温は厳しいが、十分な日差しが救っ
    てくれる。

12/9thu
開戦の日 熱狂せしか 吾もまた
  (かいせんのひ ねっきょうせしか われもまた)
   ※対米開戦80周年の今年は当時の状況発掘のニ
    ュースや資料が多い。対中戦争の泥沼化、米
    国中心の対日圧迫政策、軍部の好戦姿勢と国
    民の支持、開戦に至った要因は様々なウェイ
    ト付けが可能だ。

12/8wed
冬ごもり ペトルーシュカを 聴けと友
  (ふゆごもり ぺとるーしゅかを きけととも)

ネットに出 たちまち主役 金目鯛
  (ねっとにで たちまちしゅやく きんめだい)
   ※北海道に住んでいた頃、囲炉裏焼き屋で金目
    鯛やホッケは馴染みの魚だった。ところが金
    目鯛はその後出世?し、内地(北海道では本
    州をこう呼んでいた)で高値となった。今や
    ネットでももてはやされているとか。
    当時から小生はホッケにより親近感を覚えた。
    うまいし塩の香りがする。しかし今や居酒屋
    では結構高い。ホッケ、お前もかッ。

12/6mon
極月も あかつき闇を 重宝し
  (ごくげつも あかつきやみを ちょうほうし)

同じこと 言う人の来る 落ち葉焚き
  (おなじこと いうひとのくる おちばたき)
   ※加齢のせいばかりではなく親からの遺伝もあ
    って深夜から未明の時間に目覚め、そのまま
    長い時間を過ごすことが多い。あせることも
    あるが読書時々うつらうつら・・・楽しめる
    ようになった。冬は寝巻の下に長袖のシャツ
    を着ていても、寝床から腕を出すと寒いので、
    作業用の手さし(袖カバー)を用意している。
    厳寒期には指先出し手袋も。

12/4sat
師走来る 時の会釈は 少しだけ
  (しわすくる ときのえしゃくは すこしだけ)

垣根刈る 冬支度かと 言われたき
  (かきねかる ふゆじたくかと いわれたき)
   ※早いものだ、と常套句を言わねばならない。
    遠慮会釈のない時の流れ。流れに沿って、昔
    流の冬支度を。

12/2thu
舳倉島 渡りの鳥の 五万とぞ
  (へぐらじま わたりのとりの ごまんとぞ)
   ※快晴、晩秋の能登舳倉島の様子を見た。テレ
    ビで。渡りの鳥のまたとない中継地だ。夥し
    い種類と数。多くはシベリアからで冬を日本
    以南の地で過ごすためにきている。すごい、
    生命力に溢れた島。

12/1wed
勲一等の 柿は一葉に 師走来る
  (くんいっとうの かきはひとはに しわすくる)
   ※今年の柿はたった一本ながら、たわわに甘い
    実をつけ、シニアに毎日の楽しみをくれた。
    勲一等功一級ものだ。

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