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ダクタク2023年10月 ブログトップ

ダクタク句集2023年(令和5年)10月 [ダクタク2023年10月]

10/30thu
両国の駅頭の友秋衣
  (りょうごくのえきとうのともあきごろも)

大震災広きを頼む声と息
  (だいしんさいひろきをたのむこえといき)

一瞬の仏は積まれ秋の荼毘
  (いっしゅんのほとけはつまれあきのだび)

震災忌慰霊の大画茶ばみおり
  (しんさいきいれいのたいがちゃばみおり)

焔立つ彼方ビルのみ鳥渡る
  (ほむらたつかなたびるのみとりわたる)

黙し来て北斎通りのスジの雲
  (もくしきてほくさいどおりのすじのくも)

引越しの北斎が行く秋の空
  (ひっこしのほくさいがいくあきのそら)
   
   ※仲間との歩き会を8月下旬予定だったのを
    10月3日に延期した。理由はただ一つ、
    異常な残暑。
    行先は関東大震災100年に合わせ、両国
    駅近くの旧陸軍被服廠跡(今は都立横網町
    公園)にある東京都慰霊堂。ここには震災
    と東京大空襲の犠牲者を祀ってある。隣に
    は東京都復興記念館も。

10/14sat
句の後は雨上がりたり今朝の秋
  (くのあとはあめあがりたりけさのあき)

この秋も脳は縮めどなにほどぞ
  (このあきものうはちぢめどなにほどぞ)

諍いを蒸し返しつつ秋夜長
  (いさかいをむしかえしつつあきよなが)

秋冷の山よ盆地の句人たち
  (しゅうれいのやまよぼんちのくじんたち)

   ※待望の涼しさだが、なればなったで涼し過
    ぎと文句をたれたくなる。

10/11wed
郷愁や手で拭う柿朝一つ
  (きょうしゅうやてでぬぐうかきあさひとつ)

また増えし空き家は早生の柿実り
  (またふえしあきやはわせのかきみのり)

青柿に子規喜ぶを相伴し
  (あおがきにしきよろこぶをしょうばんし)

   ※10月に入って庭の柿の実を試し食い。ま
    だ青いものも渋くない、十分いける。
    今年は夏の異常な暑さはあったが、事前の
    ヘタムシ退治が功奏し、まずは昨年の失敗
    に雪辱を果たした。さらに大きく熟れてく
    れるかどうか?


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