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ダクタク2016年9月 ブログトップ

ダクタク句集 2016年(平成28年)9月 [ダクタク2016年9月]

  「早大ラグビー部御意見番」という新しいページを加えました。

9/30fri
便利とは 不便のことなり スマホ秋
     (べんりとは ふべんのことなり すまほあき)
        ※電話やメールが時を問わずにくるし、便利さにかま
         けて費やす時間は知らぬ間になにかを奪っている。
         こんなもの、もう飽きたと言いたいのだが・・・
         空を見上げれば秋の雲の見事さ

9/29thu
豊洲闇 被疑者の長が 検事兼ね
     (とよすやみ ひぎしゃのちょうが けんじかね)
        ※小池新知事の追求は概ね好感を持って見られている。
         でも経緯と責任が明らかになり、新しい措置が決定
         した暁には、新知事が全てについて都民に詫びなく
         てはならない

9/28wed
金木犀 配達人が 褒める朝
     (きんもくせい はいたつにんが ほめるあさ)
        ※この界隈では当家の金木犀が一番早い。涼しい朝に
         は少なめのいい香りがする。それが暑い午後になっ
         たり、そこかしこで香りが蔓延すると、少し食傷気味に
         なることも・・・

安倍節に スタンディングオベイションの 摩訶不思議
    (あべぶしに すたんでぃんぐおべいしょんの まかふしぎ)
        ※演説に感銘しての総員拍手だったらわかるが、中途
         のちょっとした呼び掛けにたいして自民総立ち、異様
         だよ。古い形容だが翼賛会的な、一強教祖様に縋る
         ような・・・あやしい、あぶない雰囲気も

9/27tue
メガバンク 声を抑えた 大合唱
     (めがばんく こえをおさえた だいがっしょう)
        ※マイナス金利の継続、深掘りに金融界は大反対。し
         かし脱デフレ対策に腐心する政府・日銀に直接異は
         唱えられない。その分経済団体や政策委員の口から
         副作用を懸念する声が湧き上がる。これ皆銀行の声

政策委 なにをやるかで 意見割れ
     (せいさくい なにをやるかで いけんわれ)
        ※米国では金利上げのタイミングが大問題。こちらは
         政策メニュー選びで四分五烈・・・、本当に有効な
         メニューがあれば良いのだが

9/26mon
萩の家 まわり道行く 犬の恋
     (はぎのいえ まわりみちいく いぬのこい)
        ※9月に入って極端に日照時間が少なかったが、この
         一両日少しだけ太陽が顔を覗かせた。朝の散歩も楽
         だ。犬に引かれて、彼氏の家を経由する

9/25sun
カストロで チェの顔浮かぶ 彼岸明け
     (かすとろで ちぇのかおうかぶ ひがんあけ)
        ※フィデル・カストロとチェ・ゲバラ、稀代の英雄

夏ヤセは 無縁の言葉 腹囲増え
     (なつやせは むえんのことば ふくいふえ)
        ※検診結果を聞きに市の福祉事務所に出かけた。概ね
         良好だが、腹囲が底を打って?から2年連続増加。
         さて、シメテイクゾー・・・ 

9/24sat
レシピ付け 瓢箪カボチャを 人にやる
     (れしぴつけ ひょうたんかぼちゃを ひとにやる)
        ※カボチャの中でも瓢箪かぼちゃは我が物顔に畑に
         蔓延る(?)が、大きな実をいくつもつける。種類が
         あるらしいが、総じて味は淡白、煮物には向かない。
         家畜の餌に、とかいう悪口は言わずに考えよう。
         ・・・焼いて醤油をたらして食べてみる。結構いけ
         る。食感がモチに似てるとも。自己主張が少ない
         食材だから、調理法はまだまだ他にもあるはず

9/23fri
青学は 箱根に続き ラグビーも
     (あおがくは はこねにつずき らぐびーも)
        ※青学、青短はかつてアカ抜けした女の子の代名詞
         (褒めすぎ?)だったが、「早大御意見番の仙人」
         の話によればラグビー部強化が目覚しいとか。少子
         化で各大学はあの手この手の学生確保策を打ち出し
         ているが、男臭い種目への進出が有効と見たかな

9/22thu
菊坂の 路地裏恋し 萩咲けり
     (きくざかの ろじうらこいし はぎさけり)
        ※マンション化の波が谷合いの路地近くまで押し寄せ
         てきているが、明治大正の家並が生きているここ。
         住民がいてこその雰囲気がいい。あの地形と不便さ
         が近代化を拒絶する。
         でも大丈夫かな・・・今も変わらないかな。萩が生垣
         からこぼれていた狭い路地・・・

9/21wed
ぼけません 時を違えぬ 曼珠沙華
     (ぼけません ときをたがえぬ まんじゅしゃげ)
        ※お墓参り、時には忘れてしまったり、忙しさに紛れ
         てついついスキップしたり・・・。そんな我々に代わ
         って、時季の行いを果たしていてくれるよう。何故
         か、ローカル線の線路沿いによく見かける。今年
         もそうです

8/20tue
犬と俺 雑種同士の 気兼ねなさ
     (いぬとおれ ざっしゅどうしの きがねなさ)
      
誰とより 阿吽の呼吸 犬と僕
     (だれとより あうんのこきゅう いぬとぼく)
        ※10年後80歳に、我が家の犬は15歳になる。ど
         うだろうか? 老齢度は似通っていると思う。そこ
         まで元気に到達できればの話だが。こう考えると
         運命共同体という言葉が浮かんでくる。雑種なれ
         ばこその、しなやかさとこだわりのなさを身につけ
         たいもの

9/19mon
禁忌かな 台風迫る 非日常
     (たぶーかな たいふうせまる ひにちじょう)
        ※台風の接近を知らせるニュース、風雨の音、市の
         スピーカーの注意報・・・少しだけワクワクする部分
         がある。いい歳をして、顰蹙もの

9/18sun
祝長寿 お菓子いただく えっ誰に
     (しゅくちょうじゅ おかしいただく えっだれに)
        ※町内会から「ご長寿おめでとうございます」のカー
         ドが入ったお菓子が届いた。満七十歳の年齢はも
         ちろん意識しているが、「長寿おめでとう」と言われ
         ると新鮮な驚き! みんな、こうして驚いて、歳を
         重ねたんだ・・・

9/17sat
ひさびさの 仰げば尊し 耳に澄み
     (ひさびさの あおげばとうとし みみにすみ)
        ※ドラマは見ないようにしているが、TBSの「仰げば
         尊し」は良かった。寺尾聡と村上虹郎が教師役と問
         題生徒役で好演、ブラスバンドで目標に邁進する、
         涙と紆余曲折の物語。それにしても寺尾聡の横顔
         はますますオヤジに似てきたなァ・・・

9/16fri
文句言わぬ 自分を描くのが 一里塚
     (もんくいわぬ じぶんをかくのが いちりづか)
        ※今は基礎として、風景画・静物画を描いている。し
         かしムクムクと欲があるのは人物画。「まだ待て」
         と自制している。過去に何度描いて散々な結果とな
         り、撤退したことか・・・

結局は 残暑遠のいたまま 彼岸まで
     (けっきょくは ざんしょとおのいたまま ひがんまで)

9/15thu
70歳の 手習い多作を 励みとし
     (ななじゅうの てならいたさくを はげみとし)
        ※作句と同様に、絵の勉強もまずは多作、枚数至上と
         信じている。化けはなし、じわりじわりと楽しみながら
          「なにかを絞り出せれば・・・」と

9/14wed
キワぼかし 水彩の妙に 感心し
     (きわぼかし すいさいのみょうに かんしんし)
        ※テクニックに走ったらいけないが、水彩ならではの
         水と絵の具の混じり具合、一種その時の偶然の結
         果に任せるようなところがある。
         「へえー、こんな味が・・・」

画家は言う 日曜ばかりじゃ ありません
     (がかはいう にちようばかりじゃ ありません)
        ※「サンデー毎日画家」は品がないし、「シニアペイ
         ンター」もちょっとねェ。なんかないかなァ・・・。
         列島に、カメラを構える、スケッチを楽しむシニアが
         なんと多いことか。間違いなく史上最高。文化の花
         香る高齢化社会。負の側面だけを言い過ぎる

9/13tue
気に入った ネットの手本 模写をする
     (きにいった ねっとのてほん もしゃをする)
        ※ネットには先達の多くの日曜画家がホームページに
         力作をアップしている。自分の憧れのスケッチ、近
         づけそうな水彩画を気軽に模写できる。いい時代、
         情報化時代である。
         モニターに向かって、シコシコと絵を描くというのは、
         青空の下でさらっとスケッチしたいという願いに反し
         ているようで初めは気が進まなかったが、思い返せ
         ば「模写」は画家修行の王道の一つではないか。
          それで気が楽になり、お気に入りの作家さんの絵
         を繰り返し模写している。構図、デッサンの緻密さと
         ラフな部分のバランス、着色の順序とグラデーション
         の技・・・等々、参考になること夥しい

9/12mon
浮かぬ日は バッハのアダージョで 腰を上げ
     (うかぬひは ばっはのあだーじょで こしをあげ)
        ※犬の散歩は年中無休。悪天はまだしも、体調や気
         分が最悪な日も。そんな日は急がず、これを聴く・・
         ・・・。霊験あらたか? →YouTubeはここです

雨雲の 隙間を調べ 裏切られ
     (あまぐもの すきまをしらべ うらぎられ)
        ※天気があやしい時は、散歩の前にタブレットで局地
         の雨雲レーダーを見る。大概はいいのだが、時には
         ・・・。一番薄い色の雨雲は降って濡れても傘は要ら
         ない。もちろん犬にカッパは着せない。
         ところが出発直後に激しい雨足になったり・・・

9/11sun
「弘法も筆を選ぶのよ」と 言われ買い
     (「こうぼうもふでをえらぶのよ」と いわれかい)
        ※絵画教室のS先生が手にした私の筆は、なんと中学
         校時代のもの。物持ちが良いほうではないが、何故
         かこれだけは。60年近く昔のもの。
         半信半疑のまま、筆を買った。なるほど・・・これはい
         い、良い絵が描けそう。疑っていたわりには、納得が
         ややイージーかな

雨降りの 画材屋でそっと 筆を買う
     (あめふりの がざいやでそっと ふでをかう)
        ※教室に入って、イーゼルを買うのも、新しい筆を買
         うのもなんとなく気恥ずかしさがある。「わたしゃ、
         そんなレベルの者じゃございません」と言いたいの
         だ。雨の日を狙って行ったわけではないが、お客は
         他にいなかった。・・・はりまや橋のそばで恋する坊
         さんがカンザシを買った気分?違うなァ・・・

9/10sat
パン生地を 機械に代わり こねて汗
     (ぱんきじを きかいにかわり こねてあせ)
        ※深夜にベーカリーを使い、朝起きたら焼き上がり、
         といういつものパターンが突如破綻。機械がウンと
         もスンとも言わない。イースト菌を入れてしまった材
         料を救済するために人力でこね上げる。手でこねる、
         これが本来なのだが、久しぶりで疲れるし眠気は吹
         っ飛ぶ。汗で塩気が多くなるかな?
         ・・・冷蔵庫に入れて、発酵をしばし抑え、明朝にオ
         ーブンで焼くことにした。これでなんとか

9/9fri
カボチャども 今年は家計の 助っ人に
     (かぼちゃども ことしはかけいの すけっとに)
        ※畑中を蹂躙したカボチャが、このところの野菜高で
         存在感を増している。煮物、スープ、コロッケにサ
         ラダ・・・大事に長く食べよう

犬吠えて 新米の香り 届く朝
     (いぬほえて しんまいのかおり とどくあさ)
        ※妹が仲間とコメを作っている。今朝旦那が届けてく
         れた。9月上旬の特急便だ。ありがたい。お返しに
         瓢箪カボチャのデカ玉を上げれば良かったなァ・・・

9/8thu
花オクラ 喉元を過ぎる 夏の味
     (はなおくら のどもとすぎる なつのあじ)
        ※花びらをさっとゆがいて、酢じょうゆで。ニュル
         ニュルが通り過ぎる時、あのオクラの味が。近所の
         畑自慢の方からのいただきもの

コンコーン 狐の嫁入り 今朝の秋
     (こんこーん きつねのよめいり けさのあき)
        ※台風13号の影響か、朝方晴れていたかと思うと、
         明るい空のまま雨が降る。天気雨。それの繰り返し。
         何度か虹が見えた

9/7wed
漱石も 窓からポイッと 空弁当
     (そうせきも 窓からぽいっと からべんとう)
        ※漱石の複数の作品に主人公がポイする場面がある。
         昭和40年代の前半まで、列車のトイレには「停車中
         は利用しないで下さい」と書いた札があった。大も小
         も全部沿線にたれ流しだった。それよりもずっと前の
         子供時代、蒸気機関車を見に線路沿いにいた時、
         通り過ぎる車両からなにやら水っぽいものが顔にか
         かったものだ。当時は喜んでいたが、今から思えば
         洗面所の方だったことを祈るのみ・・・

味気なし 弁当買えぬ 窓開かず
     (あじけなし べんとうかえぬ まどあかず)
        ※列車は速くなり、きれいになり、トンネルばかりにな
         った。便利と快適さの代わりに失ったものは・・

9/6tue
朝練の 子が駆けていく 残暑かな
     (あされんの こがかけていく ざんしょかな)
        ※2学期が始まり、近所の中学生が朝練の時刻に遅れ
         るのか、全速で学校に走っていく。長い夏休みで朝
         寝坊のクセが抜けない? 彼は野球部、走ることが
         鍛錬になる

汗を拭き テレビドラマに 貰い泣き
     (あせをふき てれびどらまに もらいなき)
        ※台風の大雨の被害が気がかりだが、暑さが戻って
         きた。この夏も「不要不急の外出はしません」とばか
         りに、公認の家ごもり。つい家でやや自堕落にテレ
         ビを見る。猛暑、残暑の風物誌・・・夏の名残に

9/5mon
虎の子の ブドウの袋 外しかね
     (とらのこの ぶどうのふくろ はずしかね)
        ※2本あるぶどうの木のうち新しい方が今年は実をた
         くさんつけている。味見の結果も良好だが、粒立ち
         は小さい。所有者の家内は更なる完熟を期待して、
         袋を外さない。こちらは、熟れ過ぎで茶色に変色し
         たらと心配。「大丈夫、袋の小さなアナから見てる
         から」と自信ありそう。いずれにしてもささいな問題
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9/4sun
地層ショー 万年単位の お話です
     (ちそうしょー まんねんたんいの おはなしです)
        ※午後はバスに乗ってフィールドワーク。近くの山肌
         や谷川の壁に、観察地層を訪ねる。遠く飛騨山地か
         ら運ばれ堆積した、白い火山灰の層が見える。40
         万年前とか。こうした露頭(崖となって地層を観察
         できるところ)が実は故郷のここかしこにある
 
故郷の 地層モデルが 国連に
     (ふるさとの ちそうもでるが こくれんに)
        ※今日のフィールドワークのキワメツケはここ。地磁気
         の方向が77万年前に逆転したことを示す地層を市原
         市田渕の養老川上流の露頭に訪ねた。この地層が
         「国際模式地」として国連の機関に認められるかも、
         近々わかる。地質年代に「チバニアン」の名前が・・・

9/3sat
先生は 地層を語る 子守唄
     (せんせいは ちそうをかたる こもりうた)
        ※公民館主催の講演会は「ふるさとと地球の歴史」。
         講師は県博物館の上席研究員K氏で地層と化石の
         スペシャリスト。やさしく熱心に説いてくれるから、
         数十万年昔にスリップする。ロマンを感じて・・・つい
         スリープする人も

山に貝 菅生遺跡の ずっと前
     (やまにかい すごういせきの ずっとまえ)
        ※当地には菅生遺跡がある。以前は貴重な集落遺跡
         として、登呂遺跡とならんで教科書にも載っていた。
         今はどうかな? その時期は弥生後期から古墳、奈
         良時代とか。2000年から1300年前である。
         今日の話はこの辺が海に沈んでいた頃を含め、数十
         万年前~80万年前。貝が化石で地層に現れる。
         これを大昔と表現するなら、菅生遺跡は昨日ほど・・

20万年前 ナウマン象は 門口に
     (20まんねんまえ なうまんぞうは かどぐちに)
        ※氷河期を挟んだ暖期に、ナウマン象はこの辺にもい
         た。講演では象の前足膝の臼部化石も展示された

9/2fri
病院の サマーコンサート 風涼し
     (びょういんの さまーこんさーと かぜすずし)
        ※盛夏を避けて8月下旬の開催。療養病床の患者さん
         が前列に並ぶ。「まだ、いい?大丈夫?帰る?」介護
         の女性の声。「ううーん」と首を振る

お決まりの フォークソングに フラダンス
        ※院長の奥さん(副院長)が、地域の女性の活動に熱
         心に参加しているとかで、出演グループは盛りだくさ
         ん。心地よい出し物が続く

9/1thu
災害は 忘れる前に やって来る
     (さいがいは わすれるまえに やってくる)
        ※210日。最近の災害の頻発ぶりは・・・

ひまわりは ローレンの域には まだ如かず
     (ひまわりは ろーれんのいきには まだしかず)
        ※件の農家が休耕地に植えたひまわり。50cmほどの
         高さで花をつけ始めた。まだまだこれから。ソフィア・
         ローレン、名匠ヴィットリオ・デ・シーカの伊映画「ひま
         わり」、あの感動的なひまわり畑。あれが目標。まさ
         か・・・


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