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ダクタク2017年4月 ブログトップ

ダクタク句集2017年(平成29年)4月 [ダクタク2017年4月]

4/30sun
葉桜や 小湊線を 悔やみつつ
     (はざくらや こみなとせんを くやみつつ)
        ※葉桜となった頃、テレビでお隣り小湊鉄道沿線の
         賑わいを見た。たくさんの見物客、カメラマンが押
         し寄せ、好天が続いた。サクラと菜の花とのコラボ、
         トロッコ列車、懐かしい駅舎と沿線の人々のおもて
         なし、極め付きは田植え前の水田に映るライトアッ
         プされたサクラと駅舎・・・。
         今年は行こうと思っていたのに。残念。

葉桜や 小暗き中に 虻いくつ
     (はざくらや おぐらきなかに あぶいくつ)

葉桜の 堤をハチは 急行す
     (はざくらの つつみをはちは きゅうこうす)

夕映に 黒き葉桜 雄弁に
     (ゆうばえに くろきはざくら ゆうべんに)
        ※葉桜もさまざまな顔を見せる。間あいだにはヤエ
         ザクラ、これは花が残る。夕暮れどきの葉桜並木
         はいい。

4/29sat
断崖の椿は 叫びつつ落ちて
     (だんがいのつばきは さけびつつおちて)
        ※日の当たらない岩壁に月遅れ?の椿が咲いていた。
         真紅に白の斑が見事な花々。それが見ているうちに
         ポロッと落ち、真下に転げ落ちた。

4/28fri        
ほの暗き サクラの下よ 大手門
     (ほのぐらき さくらのしたよ おおてもん)
        ※<鶴ヶ城のサクラ回想>
         中高生の頃、結構忙しくしていたはずなのに、日
         曜日になると真っ暗なうちに家を自転車で飛び出
         した。電灯を灯すかどうかと迷った記憶がある。
         4時前なんてことも。家族に笑われたものだが、
         目撃されたわけではない。この季節の行き先は、
         「お城」。鶴ヶ城址。誰もいない時間帯。西出丸は
         真っ暗、鐘撞堂横の坂をのぼる。途中で歩く。よ
         うやく本丸跡に到着。サクラもやっと白く見える。
         ・・・東の空がかすかに明るくなる。

夜明け前 サクラかモヤか 櫓跡
     (よあけまえ さくらかもやか やぐらあと)
        ※現在と較べると花見も地味で素朴だった。夜桜は
         裸電球とぼんぼり。仄かな光で味わう大人の感覚
         があった。さて、早朝の城跡は幻想的ですらあっ
         た(ような気がする)。

4/27thu
列島は 緊張肴に 花に酔う
     (れっとうは きんちょうさかなに はなによう)
        ※朝鮮半島のニュースは連日のこと。まさか食傷気
         味だというのでもなかろうが、東北のサクラ満開
         はこちらもニュースの主役。連休前に津軽海峡を
         渡りそう。サクラを愛でる人々の笑顔はどこでもい
         つもの通り。

4/26wed
アイリスや ジャーマンかと問えば ダッチとぞ
     (あいりすや じゃーまんかととえば だっちとぞ)
        ※急いでジャーマンとダッチの違いを調べてみる。
         どちらも花は好ましいが、花の世界は園芸種とカ
         タカナ名の氾濫だ。「あやめと菖蒲と杜若(かきつ
         ばた)の見分け方は?」などの問いが懐かしい。
         これって、ジャパンファースト?

就職祝い ありがと頑張るの メール着く
     (しゅうしょくいわい ありがとがんばるの めーるつく)
        ※親戚の新社会人の娘、頑張っているみたい。

4/25tue
オダマキは 虫ふところに あやしおり
     (おだまきは むしふところに あやしおり)
        ※このところの陽気で背丈を増したオダマキだが、
         意外と強い。かなりの風にも揺れるけれども実
         は軸はびくともしない。しかし、そよ風にゆっくり
         揺れるのがいい・・・。

色配る オダマキの妙 日に高し
     (いろくばる おだまきのみょう ひにたかし)
        ※淡い色から濃い色まで。実にさまざまな色が楽し
         める。

雑草の 中にオダマキの 高さかな
     (ざっそうの なかにおだまきの たかさかな)

4/24mon
東北の 茎わかめ届く 友の味
     (とうほくの くきわかめとどく とものあじ)
        ※我が家にとっては季節の風物詩。今年採れたての
         わかめが届いた。岩手県産。ポン酢でいただく。

4/22sat
医者は言う データはみんな 良いのにね
     (いしゃはいう でーたはみんな いいのにね)
        ※医療の効率化は大きな課題だろうが、対策の柱と
         なるのが「かかりつけ医」とか。大病院等と街の開
         業医との連携、すみわけが言われる。かかりつけ
         医とは患者に寄り添って、病気に罹患した時のみ
         の「点」ではなくて「線」での医療。言うべくして難し
         い。医師の技術力と想像力、患者側の信頼・・・。
         その上で全体を成立させうる医療報酬。

4/21fri
ネギ畑 三日見ぬまの スギナかな
     (ねぎばたけ みっかみぬまの すぎなかな)
        ※半月ほど放っておいた玉ねぎ畑が一面のスギナ
         に覆われている。呆然。愕然。
         地下茎で繁殖するスギナはまっこと生命力抜群。
         長い地下の根、茎はストローほどの太さで、これ
         が栄養をチューチュー吸いまくっているのでは? 
         酸性が強い土壌に蔓延するとか、事前の石灰の
         散布が不十分だったかな?

4/20thu
シャクナゲや 変わらず厚着の 老女行く
     (しゃくなげや かわらずあつぎの ろうじょいく)
        ※このところの暑いほどの陽気で、シャクナゲやハ
         ナミズキが一気に見頃となる。なのに、いつも顔
         を合わせるオバサンは真冬の服装のままだ。額
         には汗がうっすら滲んで、「暑いねェ」と。

4/19wed
一陣の風ありて 犬動かざる
     (いちじんのかぜありて いぬうごかざる)
        ※4月は犬の狂犬病注射の月。当家の臆病犬は
         会場の近くまで行くと、まだそこが見えていない
         のにハタと歩みを止める。テコでも動かないぞ、
         知っているんだからァ・・・。賢さに飼い主は満悦。

吼え立てよ 敵は白衣で 早業師
     (ほえたてよ てきははくいで はやわざし)
        ※激しく吠えたてるが、3000円の注射はコンマ
         何秒単位の一瞬で終わる。飼い主はじっくり打っ
         て欲しいという気持ちもある。高価なんだから。

新しき 犬の鑑札 若葉風
     (あたらしき いぬのかんさつ わかばかぜ)
        ※一刻も早くここを離れようとする犬と家に向かう。
         鑑札と注射済を示すシールを貰う。シールは今
         年は真っ赤だ。これを門柱に貼る。

4/18tue
我呼ぶか 常に一羽の 囀るに
     (われよぶか つねにいちわの さえずるに)
        ※ネットの鳥類図鑑などで調べた限りは「ジョウビ
         タキ」なのだが・・・。知識がなくて十分納得して
         いない。オスの大きさがもっと小さいし、鳴き声
         がかなり違う。正しい名前がわかるまで、まだ
         まだ楽しめそう・・・。

4/16sun
南米の 名所とやらは 近所かな
     (なんべいの めいしょとやらは きんじょかな)
        ※木更津市江川海岸から日没時に東京湾を眺める
         と、南米ボリビアの世界最大の塩湖『ウユニ塩湖』
         の光景が味わえるとか。ネットで拡がり、好条件の
         日には今でも人出がある。肝心のウユニ塩湖を知
         らないから何とも言えないが、似ていますかね?
         むしろ、一時流れた焼酎のCMのよう・・・。
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4/15sat
花ニラの 仄かな青を まあ描き
     (はなにらの ほのかなあおを まあえがき)
        ※この季節地面の低い方に花ニラが。白に薄い青
         が薄くにじんだような、なんとも控えめな花が花ニ
         ラ。良い感じ。その昔、アレ、カタクリの花が・・・
         と言って笑われた。

4/14fri
京おどり ついぞ関係 おへんやしたなァ
     (きょうおどり ついぞかんけい おへんやしたなぁ)
        ※テレビで五代目井上八千代の襲名前後を収録した
         番組を見た(再放送)。華やかさと伝統と、なに
         より芸の粋(すい)を集めることの奥深さに感心
         した。祇園の座敷で、馴染みの芸妓の踊りに酔い
         しれる・・・。夢のまた夢。

4/13thu
フィエスタの 埃と脂粉 夢に見る
     (ふぃえすたの ほこりとしふん ゆめにみる)
        ※今年の聖週間は4/9~15。スペインアンダルシア
         では各地で伝統の催しが続く。なかでも聖像を聖
         地に運ぶ巡礼の行進はすさまじいほど熱気に溢
         れている。会社や学校はどうなる? いやいや、
         その数日はひたすら歩き、歌い、踊り、食べ、飲
         み、そして祈る。

4/12wed
フリージャー 旅立つ朝の さりげなく
     (ふりーじゃー たびだつあさの さりげなく)
        ※息子が家を離れ、都会で社会人になる日の母
         親。できるだけ淡々と送り出そうとして、出来る
         かなァ?と自問していたのだが、「さりげなく」
         出来てしまっている自分自身を見ている。これ
         もちょっとさびしいなァ・・・。

桜舞う 息子今流 ハグ2回
     (さくらまう むすこいまりゅう はぐにかい)
        ※決して今流とは言えぬ息子が、玄関先で母親
         をハグ。顔を見合わせて黙って。そして笑顔で
         「もう一度」と。

4/10mon
義兄今日 足切断する 花曇り
     (ぎけいきょう あしせつだんする はなぐもり)
        ※5年余リューマチと糖尿病を患ってきたが、合
         併症として最悪の結果に。

医者嫌い 義姉は静かに 居住まいを
     (いしゃぎらい ぎしはしずかに いずまいを)
        ※自分の身体のことで医院に行くことは稀だった
         義姉も観念して受け止めている。横浜の娘の嫁
         ぎ先に止宿し、病院通いを続けている。

4/9sun
桃散るを 雨で惜しまむ テレビ消す
     (ももちるを あめでおしまむ てれびけす)
        ※今年は長い間桃の花を楽しんだ。ようやくサクラ
         にバトンを渡して、今散っている。

増上寺 甘茶いただき 不埒知る
     (ぞうじょうじ あまちゃいただき ふらちしる)
        ※三解脱門などに油のような液体をかけたヤツが
         いる。悪を真似るバカ。

4/8sat
枕頭で 雨音花を揺らしおり
     (ちんとうで あまおとはなを ゆらしおり)
        ※当地は満開を前に昨日から雲行きがあやしい。
         今までの待ち期間が長かっただけに、ゆっくり
         楽しみたいのだが・・・。

花影の 我が犬少し 上品に
     (はなかげの わがいぬすこし じょうひんに)
        ※小雨日のソメイヨシノは少しだけピンク色が濃く
         見えて格別。早朝の公園は人影も疎ら。

4/7fri
出し物は 新郎新婦 人の群れ
     (だしものは しんろうしんぷ ひとのむれ)
        ※目黒の集合場所は雅叙園だった。大きな新
         館に初めて入った。ここのロビーとカフェは人
         でいっぱい。インバウンドも多いとか。主役は
         時折通路を行く華やかな新郎新婦だ。着飾っ
         た参列者もシアワセいっぱい。
         ここはさしずめテーマパーク。

さくら婚 視線集める 新婦を見る
     (さくらこん しせんあつめる つまをみる)
        ※ファッション雑誌から飛び出たようなカップル
         が来た。白いウェディングドレスの裾が長く踊
         り、輝くような新婦の笑顔。フラッシュが一斉
         に・・・。新婦を眺める新郎の目がやさしい。

4/6thu
花愛でる 言葉を学ぶ 橋の上
     (はなめでる ことばをまなぶ はしのうえ)
        ※今年も恒例の目黒川沿いの花見。昨年は中目
         黒の雑踏に辟易したので、今年は目黒行人坂下
         の周辺にした。夕暮れ、人出はまあまあ、ゆっく
         り散策が出来る。それでもサクラを眺める橋の上
         は人がいっぱい、各国の言葉が混じっている。
         しっとりと、しみじみと花見を楽しむ気分、「・・・今
         宵会う人みなうつくしき」とかにはちょっと遠いかな。
         目黒の住人が良い店に案内してくれた。満足。

オヤここも 格差社会か 花のズレ
     (おやここも かくさしゃかいか はなのずれ)
        ※開花前線も今年は変化があったらしいが、同じ
         地域でも場所によって随分咲き方に差があるよ
         うだ。ここいらは7,8分咲で見頃。でも向こう側
         のサクラはホンの2,3分・・・。木更津はやっと
         5分咲き。でも場所によっては開花したばかりの
         ところも。やっぱり格差が大きい。

4/5wed
NHK むやみやたらな 若返り
     (えぬえちけい むやみやたらな わかがえり)
        ※NHKニュース、報道番組のキャスター、アナ
         ウンサーが4月から一新した。若返り、清新さ
         は認めるが、それにしてもベテランと言える人
         材がいない。外した? 一時と較べるとその層
         のアナウンサーが現れることが随分減ったよう
         だ。まして人気アナとかはいない。

4/3mon
悪妻と 良妻はいつも 紙一重
     (あくさいと りょうさいはいつも かみひとえ)
        ※ハタ目には全面的な悪妻も、ホンの一面で夫に好
         かれ、世間からも珍重されたり。その逆、誰の目に
         も良妻賢母間違いなしなのに、ホンの一面の偏向、
         性癖で悪妻確定となる。
         「良かったね」と「ご愁傷様」が交錯する。

4/2sun
虫たちに 任せておけぬと 桃受粉
     (むしたちに まかせておけぬと ももじゅふん)
        ※三月は暖かい日が続かず、桃の開花も遅いし、
         虫たちも影を潜めているようだ。今年は去年に引
         き続き、桃の豊作を夢見ているが、そうは問屋は
         卸してくれぬかも・・・。

4/1sat
バカの日よ ゆっくり来よと 言ったのに
     (ばかのひよ ゆっくりこよと いったのに)
        ※新年度、2017年度。早いものだなーを実感す
         るのが新年度の意味?

新品の OTは胸張り 新職場
     (しんぴんの おーてぃーはむねはり しんしょくば)
        ※年度の区切りは無縁かなと思ったが、いたいた、
         新づくめが近くに。親戚の娘が四大を卒業、OT
        (Occupational Therapy)の国家資格「作業療法士」
         を得て、近くの病院に就職が決まった。
         今日が初出勤日、元気に出かけたという。

新年度 希望の家は 黄色なり
     (しんねんど きぼうのいえは きいろなり)
        ※その家の庭には今、レンギョウ(連翹)の黄色の
         花が咲いている。
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