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ダクタク2023年5月 ブログトップ

ダクタク句集2023年(令和5年)5月 [ダクタク2023年5月]

5/31wed
友堂々50号の絵梅雨に入る
  (ともどうどうごじゅうごうのえつゆにいる)
   ※友人からの案内で地域絵画グループの美術展
    を見に行った。なかなかどうして手管の面々、
    圧倒された。うなだれて雨模様の中を帰って
    きた。

5/30tue
片陰もなき牛込の柳町
  (かたかげもなきうしごめのやなぎちょう))
   ※先日の東京行続き。
    あの日は背中がじりじりと季節外れの真夏日。
    好きで歩いているとはいえ、一時間休みなし
    というのはやや危険。わかってはいるけど・
    ・・ほう、ここは東京女子医大のすぐ近くだ。
    安心。

白靴で夏目通りよ坂の街
  (しろぐつでなつめどおりよさかのまち)

5/29mon
手拭いを職人風に豆の飯
  (てぬぐいをしょくにんふうにまめのめし)

薬の日どくだみ抜く手てぬるかり
  (くすりのひどくだみぬくててぬるかり)

5/28sun
ランドセル開いたままの子走り梅雨
  (らんどせるあいたままのこはしりづゆ)

西瓜苗植うるに場所の狭まりて
  (すいかなえううるにばしょのせばまりて)
   ※家庭菜園でも連作障害を避けるために知恵
    を絞る。スイカはウリ科、好みの野菜がワ
    ンサとある。4,5年間を空けよとなると
    相当に大変。 

5/26fri
走り梅雨ブラ翁が間奏曲よ
 (はしりづゆぶらおうがかんそうきょくよ)
   ※日ごとの天気の変化、寒暖の差が激しい。
    梅雨も近い。ブラームス親方をブラ翁と称
    し、型にはめようとする無理。句を作る者
    が味わう快感。

5/25thu
緑陰に人や自在に神楽坂
  (りょくいんにひとやじざいにかぐらざか)
   ※先日の東京行続き。
    年に一度のフィエスタが近いとあって、坂
    のそこかしこで関係の人がたむろしている。
    久しぶりの都会の街と人。

日盛りやただ黙々と坂の道
  (ひざかりやただもくもくとさかのみち)
   ※暑いというのに遠回りして坂の途中から大
    久保通りに左折。牛込を経由し市谷を掠めて
    北上、目標の一つ、夏目坂に向かう。
    ただ歩く、これがいい。東京の普通の道を。

5/24wed
毘沙門天賽銭の音友の息
  (びしゃもんてんさいせんのおととものいき)
   ※先日の東京行続き。
    神楽坂を上ると中ほど左手に善国寺がある。
    地域では「毘沙門さま」と呼ばれていると
    か、山の手七福神の一つ。日傘が集ってい
    る。神楽坂は日影が多く、酷暑?の中、こ
    こまでは出足快調だ。

5/23tue
電車今夏の帽子を膝に置く
  (でんしゃいまなつのぼうしをひざにおく)
   ※先日の東京行。電車に乗るのさえ多少興奮し
    ている? それほど久しぶりの出来事。

駅頭は久闊よりも暑さかな
  (えきとうはきゅうかつよりもあつさかな)

5/22mon
麦秋はこの地ここだけ夫婦いる
  (ばくしゅうはこのちここだけふうふいる)

莢豌豆手疲るほどの地の恵み
  (さやえんどうてつかるほどのちのめぐみ)
   ※都会をゆっくり味わい、疲れるほどに歩いた
    が、住まいへの帰巣本能が以前より強い。
    歳のせいもあり、またコロナ禍で寸断された
    都会への思いのせいもあろう。

5/21sun
AIの変革にいるか夏木立
  (え-あいのへんかくにいるかなつこだち)
   ※ほんのしばらくの間で世界中の話題になって
    いる生成AI。良いにつけ悪いにつけ影響を
    まともに被る世代ではない。したがって急速
    な大変革とはいえ、その動きを劇場で味わっ
    ている気分だ。今や出し物としては戦争を凌
    ぐかも。

5/19fri
Тシャツの長き横文字夏来たる
  (てーしゃつのながきよこもじなつきたる)

雨上がる緑の重さ薄暑かな
  (あめあがるみどりのおもさはくしょかな)

5/17wed
薫風や三年見ぬ間の濠の駅
  (くんぷうやみとせみぬまのほりのえき)
   ※気の合った仲間との、三年ぶりの歩き会は真
    夏日の昼下がりの神楽坂に集合した。暑い。
    想定外の「決死行」となった。

5/16tue
風薫る休場明け後の二連勝
  (かぜかおるやすみあけごのにれんしょう)
   ※横綱の両膝のサポーター、単なるテーピング
    ではなくてなにやら角ばったガード材がそこ
    を覆っている。きょうも明日も横綱を応援し
    ている。結果勝ちであればいい。

5/15mon
夏来たる無愛想なる街もよし
  (なつきたるぶあいそうなるまちもよし)
   ※テレビも他のメディアも、また街に出れば商
    店も通りも、東京も地方も「ターゲットは若
    者」とりわけ「Z世代」とか。
    これイコール落ち着かない世の中だ。
    こびちゃいけない。

5/14sun
青嵐打ち捨てられし苗の青
  (あおあらしうちすてられしなえのあお)
   ※当地の田植えは大半が四月中に終わっている
    が、何の品種かもち米か?半月も遅れて田植
    えをした。使いようがない、残った苗の山。

5/13sat
山法師の白は濁手爺の家
  (やまぼうしのしろはにごしでじじのいえ)
   ※ヤマボウシの花が咲き始めている。いつも通
    る家のそれはもう半ばを越えている。しかも
    その白色は実に深い色をしている。家ごとに
    木ごとに白が違う気がする。

5/12fri
聖五月戴冠式に仔細あり
  (せいごがつたいかんしきにしさいあり)

サツマイモ植えず三日の雨続き
  (さつまいもうえずみっかのあめつづき)

5/11thu
芍薬は画材見事な見得を切り
  (しゃくやくはがざいみごとなみえをきり)
   ※今朝4時過ぎ当地を震度5強の強い揺れが襲
    った。人生で初めての5強を体験、その最中
    これが更に強くなったら・・・首都直下地震
    ではないか?の強い恐怖に捕らわれた。
    見舞いのメールなどを受信し、一息ついたの
    は約一時間後。

5/9tue
細き棒ギブスの中を夏に入る
  (ほそきぼうぎぶすのなかをなつにいる)
   ※知人が自分の庭で転倒し踝を骨折した。齢を
    重ねての骨折は時に大変なのだが、時間はか
    かるが完治できる見通しだ。ギブスに合った
    木の棒をプレゼントした。大いに感謝された。

5/8mon
春惜しみ上野の山をただ抜ける
  (はるおしみうえののやまをただぬける)

角曲がる都電見下ろし暮れかぬる
  (かどまがるとでんみおろしくれかぬる)
   ※晩春という言葉にある郷愁を感じるのだが、
    自分の体験と小津安二郎の映画の記憶とが混
    然となって境目が妖しくなってことにも原因
    がある。不甲斐ない自分の記憶力にがっかり
    はするものの、悪い気分ではない。
    春をじっくり惜しむほど情緒のある人間では
    ない。なぜか浮かんでくるのは、言問通りか
    らがら芸大の裏手に上がって、ただ御徒町方
    面に上野の山を突っ切ってくる。もう一つは
    王子駅付近で都電が直角に曲がるあたり、近
    くには飛鳥山がありこの辺もサクラがあった。
    広い道路をまたぐ横断歩道の上から飽かずに
    眺めている。どちらも夕暮れ近く。

草の山と鎌を眺めつ春惜しむ
  (くさのやまとかまをながめつはるおしむ)

5/6sat
芋植うる今日は二畝ばかりなり
  (いもううるきょうはふたうねばかりなり) 

磯茶屋の大椀どっと浅蜊汁
  (いそじゃやのおおわんどっとあさりじる)

5/5fri
チェーホフは春の日そして春の夕
  (ちぇーほふははるのひそしてはるのゆう)
   ※午前中はゆっくり読書と新聞、午後は晴れの
    強風の中畑に駆り出される。行く春を惜しむ、
    どころか黄砂混じりの風の中、サツマイモを
    植える準備をする。今年はちゃんと黒マルチ
    を張って50本植える予定。ちゃんとやるに
    はやはり私の出番。

5/4thu
住職を庭師とまがふ日永かな
  (じゅうしょくをにわしとまがうひながかな)

団地の子女子が率いて日永かな
  (だんちのこじょしがひきいてひながかな)

5/3wed
峠越え八十八夜の歯科通い
  (とうげこえはちじゅうはちやのしかがよい)
   ※家内が歯茎の治療に難渋し、腕の良い口腔
    歯科を求めて隣市の医院を紹介してもらっ
    た。国道沿いで行くと遠くなり、山越えの
    ショートカットを選んで連れて行く。
    それにしても遠い。午後の予約で行くと午
    後一杯取られてしまう。

5/2tue
忌野忌木の間隠れの清志郎
  (いまわのきこのまがくれのきよしろう)
  ※快晴。木漏れ日を浴びながら草むしり。新たに
   入手したイヤホーンで清志郎を聴く。
   フーン・・・いいなあ。いいのは清志郎であっ
   て、値段の割にイヤホーンはだめ。それとも、
   スマホ越しの音ってこんなものか?

5/1mon
句日記や苦あり楽あり柿若葉
  (くにっきやくありらくありかきわかば)
   ※誰にも見てもらっていないという前提なれど
    も、出来ればコンスタントに自分が満足する
    句を作りたいと思う。
    そのための強制力の一つがこのブログだ。始
    めた以上自分で恥ずかしい句は見せられぬ、
    決めて開店休業とはいかぬ、と。
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