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ダクタク句集2022年(令和4年)上期 自選集 [自選集2022]

6/30thu
果樹の実の 普段のように 夏越しかな
  (かじゅのみの ふだんのように なごしかな)
   ※家を取り巻くように狭い土地にいくつもの果
    樹があり、今年も至極順調だ。このような酷
    い環境でもと思わざるを得ない。今日も酷暑。

6/29wed
半休を 取りて谷中の 沙羅を見に
  (はんきゅうを とりてやなかの しゃらをみに)
   ※勤務時代の半休を思い出した。昼前に会社を
    辞すともう自由、どこに行ってもすぐそこ。
    この季節には日暮里駅に行って、谷中、上野
    を通って御徒町まで。こんなクソ暑い日では
    なかった。

6/28tue
じりじりと 梅雨明けの日の 静かなる
  (じりじりと つゆあけのひの しずかなる)

松落葉 園児マスクを 外さざる
  (まつおちば えんじますくを はずさざる)

片陰を 六月とても 片陰を
  (かたかげをろくがつとてもかたかげを)
   ※梅雨が明けた。今度の明け方が如何に稀なこ
    とかを述べ立てる。仕方がない、こっちも茫
    然自失である。

6/27mon
ニュース見る プラム凍るを 砕きおり
  (にゅーすみる ぷらむこおるを くだきおり)
   ※ニュースを見続けることも戦争反対の意思表
    示だとか。それにしてもかなりの苦痛を伴う。
    ウ軍劣勢を仔細に伝える映像が続く、ついプ
    ラムをがぶりと・・・。
    いかん、いかん、昔の歯と違うのだから。

6/26sun
今朝1メートル20の桔梗咲く
  (けさいちめーとるにじゅうのききょうさく)

生きており 鼻毛が騒ぐ 青葉風
  (いきており はなげがさわぐ あおばかぜ)

6/25sat
後頭部 撮りて見入るや 夏の月
  (こうとうぶ とりてみいるや なつのつき)
   ※「後ろ髪がもじゃもじゃだよ。床屋に行った
    ら?」と言われて鏡の前に。スマホをかざし
    カメラで見れば、自らの後頭部がチェックで
    きる。「まだまだ大丈夫!」。しかし便利ば
    かりではない。後頭部のてっぺんの薄さをい
    やでも確認することになる。お月様。

6/24fri
返信に 水ようかんが あそことぞ
  (へんしんに みずようかんが あそことぞ)
   ※妻の留守は四季を問わず快適だが、今日は当
    地も初の真夏日になろうかという暑さ、節電
    協力ではないがエアコンなしでいく。

6/23thu
沖縄忌 後の沖縄 よろしくと
  (おきなわき のちのおきなわ よろしくと)
   ※1945年6月海軍司令官の大田実海軍中将
    は自決直前に海軍次官にあてた電文で、沖縄
    戦の惨状と沖縄県民の献身をつづり、「後世
    特別の配慮を」と訴えた。
    原文の最後は以下の通り。
    「一木一草焦土ト化セン 糧食六月一杯ヲ支
     フルノミナリト謂フ 沖縄県民斯ク戦ヘリ 
     県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ 賜ランコ
     トヲ」
    復帰後の50年、特別の配慮がなかったとは
    思わないが、十分だったとはとても思えない。

6/21tue
夏至の陽は 毒消しとなる 街に出よ
  (げしのひは どくけしとなる まちにでよ)

黄金虫 ぶどうの葉食う かすかなる
  (こがねむし ぶどうのはくう かすかなる)

6/20mon
方丈を 走る囃子や 山車なくも
  (ほうじょうを はしるはやしや だしなくも)
   ※夏の催しのお祭り、盆踊りを忘れないでと、
    祭り囃子をスピーカーに載せたクルマが町内
    を回る。かえって寂しいかな?とも思うが町
    内の役員のせめてもの心配り。

6/19sun
父の日や 藤村が字を 真似しおり
  (ちちのひや とうそんがじを まねしおり)
   ※父は若い頃から島崎藤村に傾倒していた。昭
    和20年代の家の本棚に藤村全集が揃っていた
    し、単行本、詩集も豊富だった。なによりの
    証拠は藤村の字、書体に憧れ、懸命に真似て
    いたことだ。毛筆もペン字も後年聞かされて
    から眺めると随分似ている。さすがと思う。

6/17fri
梅雨昏し 四山のあるを 瞑想す
  (つゆくらし しざんのあるを めいそうす)
   ※曇り空の裾に真っ黒な雲が広がり急に暗くな
    った。暗さは増すのに雨は降り出さない。近
    くに高い山があって周囲に立ち塞がっている
    様を想像できる。

6/16thu
あじさいは 素焼きがいいか 惑いおり
  (あじさいは すやきがいいか まどいおり)

鬼灯を 鳴らす名人 亡母なりき
  (ほおずきを ならすめいじん ははなりき)
   ※赤く熟れた鬼灯の実を取り出し、楊枝等で慎
    重に中の汁体(種?)だけを取り除け、外側
    の皮のみとする。これを口に入れ、空気を入
    れて膨らましたら舌と口蓋の間に挟んで空気
    を出し、音を出す。
    汁欲しさに何度も作りはしたが、一度も鳴っ
    たことはなかった。

6/15wed
梅雨寒や テレビの欄は スルーして
  (つゆざむや てれびのらんは するーして)

アジサイや 紙と腕を越え 色過剰
  (あじさいや かみとうでをこえ いろかじょう)
   ※絵画教室も地味に控えめな集まりを続けてい
    るうちに、当市コロナ禍もはっきり下火にな
    ってきた。持ち寄ったアジサイは色の多彩さ
    だけでなく、形も様々だ。描くには当惑気味。

6/14tue
虞美人草 昭和遠しに 頷きし
 (ぐびじんそう しょうわとおしに うなづきし)
   ※降る雪や明治は遠くなりにけりは大学生だっ
    た中村草田男が昭和6年に詠んだ名句。明治
    が行って20年の頃、昭和が行って今は34
    年。計算するまでもないが。

6/13mon
妻帰る 三浦三崎の 開き鯵
  (つまかえる みうらみさきの ひらきあじ)
   ※フェリーで久里浜から帰って来る。こっち岸
    も魚は本場だが、持たされるままに鯵の干物、
    申し分ない。

6/11sat
値上げにも 三度の飯や 梅雨晴れ間
  (ねあげにも さんどのめしや つゆはれま)

泰山木 エバーグリーンと 唱えた日
  (たいさんぼく えばーぐりーんと となえたひ)
   ※元勤務先製鉄所の50年間の軌跡をドキュメン
    タリーに仕立てて放映していた。懐かしかっ
    た。50年前の発足時の熱い思いは事業の様変
    わりはあっても今も当事者の胸の中にあると
    感じた。

6/10fri
立葵 赤を框の 前に見る
  (たちあおい あかをかまちの まえにみる)
  ※当地ではタチアオイの咲き始めと琉球月見草が
   いつもいっしょだ。そしてタチアオイの最初は
   大抵赤。今年はそれらよりも梅雨の入りが先行
   した。

6/9thu
方丈記 古き女優の 声のごと
  (ほうじょうき ふるきじょゆうの こえのごと)
   ※愛聴していたYouTubeコンテンツが消え怒っ
    ていたが、そこは無尽蔵、類似サイトも多く、
    探す楽しみを味わっている。方丈記解説文の
    朗読ではナレーターがあの田中絹代の声のソ
    ックリさんで気に入っている。

6/8wed
盆踊り 中止を決めて 梅雨入りぬ
  (ぼんおどり ちゅうしをきめて つゆいりぬ)
   ※町内の役員会、3年連続で盆踊り取りやめを
    決めた。子供や年寄り中心の催しだから、も
    しものことを考えての決断。

6/6mon
蜻蛉消え 紫式部も 五月闇
  (かげろうきえ むらさきしきぶも さつきやみ)
   ※YouTubeで聴いてきたNHK古典講座「紫式部
    日記」が忽然と消えた。NHK関連の著作権者
    側がアカウントごと消去したらしい。
    ウワー、突然こんなことがァ・・・愕然とし
    た。王朝日記シリーズでは更級日記、和泉式
    部日記、蜻蛉日記と聴いてきたが、それらは
    全部消えた。いずれ繰り返し聴くはずだった。

6/4sat
うこぎ味噌 作らず終いと いい給ふ
  (うこぎみそ つくらずじまいと いいたもう)
   ※格好の話題にうこぎ味噌が浮かび電話をした
    が、今年はとりやめたと。垣根の新芽がやや
    少なかったから様子を見ているうちに・・・、
    とのことだ。電話することが目的だった。
    うこぎの天ぷらが話題になった。ネットで買
    えるかな。

6/3fri
五月晴 早書き無理も 苦にならず
  (さつきばれ はやがきむりも くにならず)
   ※しゃちほこばって字を書くと手と指がこわば
    って、ひどい時には筆が暴走する。気をとり
    直して持ち直して書くと回復する。結構同じ
    症状の人がいるという。老化現象の一つとか。
    なに、緊張して字を書く機会なんて殆どない
    し、あってもゆっくり書けばいい。

6/2thu
あじさいや 慎重いまだ 剥がれざる
  (あじさいや しんちょういまだ はがれざる)

ドクダミの 節で曲りて 武骨なる
   (どくだみの ふしでまがりて ぶこつなる)

6/1wed
夏空や いとうあさこの 生きるって
  (なつぞらや いとうあさこの いきるって)
   ※ラジオのインタビュー番組で「いとうあさこ」
    を聞いた。最後半でこれからの抱負と訊かれ、
    ただ「生きる」、「生きること」って答えて
    いた。孤独な気っ風を感じたね。


          **********


5/31tue
南瓜咲く 雄しべ貰いて 婿となす
  (かぼちゃさく おしべもらいて むことなす)
   ※初夏の間は虫たちに任せておけない。しかし
    雌しべと雄しべがタイミング良く揃わないこ
    とがある。そこで隣近所の畑に声をかける。

5/30mon
祭り化粧 見知らぬ顔と なりて笑む
  (まつりげしょう みしらぬかおと なりてえむ)

5/28sat
御用聞き バイクが登る 五月晴
  (ごようきき ばいくがのぼる さつきばれ)
   ※原付バイクと今も言うのか?軽いエンジン音
    でゆっくり急坂を登っていく。新緑の坂道。
    御用聞きに違いないと思った。御用聞き?今
    どき? あの音、ポンポン蒸気を思い出した。
    古いなァ。

5/27fri
風薫る さすが汀子の 遺文かな
  (かぜかおる さすがていこの いぶんかな)
   ※虚子の孫稲畑汀子がこの2月に亡くなった。
    父の後を継いでホトトギスの大所帯を切盛り
    した。最晩年の素直な句境は得難い。

5/26thu
空想は 卯の花髪に 飾る人
  (くうそうは うのはなかみに かざるひと)
   ※NHKの古典講読、王朝日記の世界はいよいよ
    「紫式部日記」に入った。散歩しながらYou
    Tubeで聞き流しするのだから、もとよりいい
    加減なものなのだが、何回か同じところを繰
    り返し聞くものだから何%かは頭に残る。原
    文に親しむには程遠いが・・・。
    既に終わった「更級日記」「和泉式部日記」
    「蜻蛉日記」に較べると、理解度がいいのは
    何故だろう。ホッとしている。

5/25wed
バイカウツギ バッハの森の ふところに
  (ばいかうつぎ ばっはのもりの ふところに)
   ※バッハのピアノ曲はもっぱらグールドで聴く
    ようになった。バッハとて最近はやや凝った、
    変形気味の演奏が目立つ中で、正統派の演奏
    を聴く思いがする。あのグールドがである。

5/24tue
蘇る バラはアーチを またぎ咲く
  (よみがえる ばらはあーちを またぎさく)

グールドの 親ほどになり 五月雨
  (ぐーるどの おやほどになり さつきあめ)
   ※一回り年長のグールドをその活躍の時代から
    愛聴している。50歳で急逝した彼は、今や自
    分の子供の年齢だ。高価なレコードはお宝も
    のだが、YouTubeで毎日のように違った彼を
    聴けるのも今日なればこそ。演奏しながらの
    ハミングというかうなりというべきか、これ
    もちゃんと残っている。(1932-1982)

5/23mon
泰山木 見上げるほどに 蕾増え
  (たいさんぼく みあげるほどに つぼみふえ)
   ※その蕾の小さいうちは葉裏の色と混じり合い
    わからない。5月20日を過ぎる辺りでと次
    々と大きくなり、真っ白な見事な蕾に、そし
    てやがて花開く。この季節に亡くなった母の
    記念樹と一人で決めている。

5/22sat
柿若葉 セピアな祖母の 顔ほどに
  (かきわかば せぴあなそぼの かおほどに)
   ※昔は写真はなんであれ貴重だった。黒いシー
    トの厚いアルバムに貼られた写真は枚数が限
    られたが故に、その時々を思い返す手段だっ
    た。それが今は・・・省略。

5/20fri
普段着を 詫びて淑女の バラの香を
  (ふだんぎを わびてしゅくじょの ばらのかを)
   ※バラ園は谷津遊園の跡地。遊園はライダーや
    プールなど先端の施設を誇ったが、昭和57年
    に閉園した。40年も前のことだ。

      行かばやと思いし園は白黒の
           写真となりてバラ園飾る

5/19thu
バラに寄す 皺ものびてる 至福かな
  (ばらによす しわものびてる しふくかな)
   ※開花の盛りを越えたというので急遽谷津バラ
    園に出掛けた。駐車場を心配したが、ウィー
    クデイの午後でなんなくセーフ。幸せそうな
    顔、顔がいっぱい。時間ゆっくり。

5/17tue
神田祭 女坂急を ものとせず
  (かんださい おんなざかきゅうを ものとせず)
   ※神田祭は今年2022年偶数年とかで陰祭。ハイ
    ライトのひとつ神輿宮入とかは行われなかっ
    た。境内からお囃子が聞こえてくると、明神
    下から女坂の石段を駆け上がる。比較的近く
    に住んでいた頃の、昔々のお話。

5/16mon
カレンダーに桃の摘果と書き込みぬ
  (かれんだーにもものてきかとかきこみぬ)
  ※晴れたら・・・、草むしり、カイガラムシ退治、
   ぶどう誘引、桃摘果と労働項目が増えていく。
   雨模様のままでもいいっていう気になってきた。

5/15sun
ジャガイモの 花は色あり 長雨よ
  (じゃがいもの はなはいろあり ながあめよ)

夕闇に カラー一列 浮かびおり
  (ゆうやみに からーいちれつ うかびおり)
  ※今年4月後半以降関東地方の南部は不純な天候
   が続く。ここ房総半島は長雨の後も曇りが続き、
   今日も雨模様。

5/14sat
梅雨前の なお梅雨らしき 雨雨が
  (つゆまえの なおつゆらしき あめあめが)

薔薇見行 晴れの予想に 恵まれず
  (ばらみこう はれのよそうに めぐまれず)

苗見やる 暇なき雨 線状の
  (なえみやる いとまなきあめ せんじょうの)


5/13fri
新緑や 名前をずっと 思い出しつつ
  (しんりょくやなまえをずっとおもいだしつつ)
  ※新緑は今が最高。家を出るときから或る人の名
   前が思い出せないままだ。目は新緑を愛でてい
   る。・・・夏めく、認知症めく。後期高齢者の
   暗記試験は満点だったのに・・・。

5/12thu
薔薇の花 吉事を待たず 咲き揃う
  (ばらのはな きちじをまたず さきそろう)

雨雲に追われ 野ばらの家の前
  (あまぐもにおわれ のばらのいえのまえ)

5/11wed
夏めいて 頭の吹き出 消えにけり
  (なつめいて あたまのふきで きえにけり)
  ※晴れた一日、この時節は寒くも暑くもなく、湿
   度も低いし、空気が澄んで正に薫風の光景。一
   番贅沢な一日。

5/9mon
青堀の 駅の前なる 古墳初夏
  (あおほりの えきのまえなる こふんしょか)
  ※千葉県は古墳の数では近畿諸府県に比しても遅
   れをとらぬ多さであるという。案内板、説明板
   の充実、メディアでのアピールなどPRに努めて
   いる。

5/8sun
年一度 筍掘りて 友となり
  (ねんいちど たけのこほりて ともとなり)

筍を 分けて竹婆の 友となり
  (たけのこを わけてちくばの ともとなり)

筍で 通じ壮なり 三品食い
  (たけのこで つうじそうなり みしなくい)
  ※当地の孟宗竹掘りはもう終盤。タケノコ三句。
   殆ど川柳だが、家内とその友に感謝。小生はお
   相伴に与っている。

5/6fri
立夏の日 カイガラムシの 蔓延れる
  (りっかのひ かいがらむしの はびこれる)

今ほどに 端午の写真 あらばこそ
  (いまほどに たんごのしゃしん あらばこそ)
  ※端午の節句に立派な武者人形の前で微笑む男の
   子の映像を見た。晴れの舞台にいい写真もムー
   ビーすら手軽に残せる時代だなと思ったが、今
   日どれだけの家庭でこうした節目節目のお祝い
   や、季節の催しをしているだろうか? ネック
   はお金ではない。

5/5thu
半袖や オランダ帰りの 鯉のぼり
  (はんそでや おらんだがえりの こいのぼり)

大凧や 駐車場行く 連法被
  (おおだこや ちゅうしゃじょういく れんはっぴ)

浜松や 大人の揚げる 凧の音
  (はままつや おとなのあげる たこのおと)
  ※5月連休後半に浜松の大凧上げが開催される。
   「浜松まつり」という。久しぶりのほぼフルバ
    ージョンとか。風がなければ凧が上がらず、
   あればあったで凧が乱舞して合戦ともなれば恐
   ろしいまでの音が響く。

5/4wed
蝶々が 世をば明るく してもなお
  (ちょうちょうが よおばあかるく してもなお)

店先の 春のブラウス 少し褪せ
  (みせさきの はるのぶらうす すこしあせ)

5/3tue
春愁を払いのけよと一日吹く
  (しゅんしゅうをはらいのけよとひとひふく)

春の雨 人犬濡れて 意気いまだ
  (はるのあめ ひといぬぬれて いきいまだ)
  ※今日は打って変わってきれいな晴れ日。気温も
   ぐんぐん上がる。当地観光地とされる所の一部
   をを巡回? どこも連休の人出という感じが戻
   っている。テークアウトの弁当をクルマの中で
   食べると、こちらも外出・外食をした気分にな
   った。

5/2mon
八十八夜 欠けたる急須 捨てられず
 (はちじゅうはちや かけたるきゅうす すてられず)

春昼や 鮮魚卸しは 店洗う
 (しゅんちゅうや せんぎょおろしは みせあらう)

5/1sun
バス停の あるコンビニに 春幟
  (ばすていの あるこんびにに はるのぼり)

春の風 今年一枚 耕さず
  (はるのかぜ ことしいちまい たがやさず)
  ※新たに休耕田かと思ったが、品種別の需給の関
   係だとか。一時は稲作担い手の減少・高齢化で
   休耕田が増え、やがて担い手の統合と耕作大規
   模化とで今はほぼ安定していると聞いていたが、
   様々な事情があるようだ。

          **********

4/30sat
我が道を 行く人稀に 荷風の忌
  (わがみちを いくひとまれに かふうのき)

白足袋の 軒に干されて 四月尽
  (しろたびの のきにほされて しがつじん)
  ※NHKの王朝文学講座をYouTubeで聴き始めて3
   カ月。更級日記、和泉式部日記を聞き流した。
   犬の散歩の途中にである。それでも多く登場す
   る和歌に接して親しみを感じるようになった。
   今日の後者の句にも、続けて七七が出る。上等
   ではないが。
   「白足袋の 軒に干されて 四月尽
         紺地の足袋の 普段なつかし」
   「良いことの ながりし四月 疾く過ぎん
            枕に脈の 音の健やか」

4/29fri
あちこちで 遂に顔伏す 目借時
  (あちこちで ついにかおふす めかりどき)

合宿所 窓開け放つ 春の闇
  (がっしゅくじょ まどあけはなつ はるのやみ)
  ※コロナ禍の近況2句。図書館は読書室使用を条
   件付きで再開。隣の人が遠いのでつい安心して
   コックリ。昨年クラスターを出してしまった高
   校の大きな合宿所は今なお閉鎖中。

4/28thu
新年度 なお坂道の 塾通い
  (しんねんどなおさかみちのじゅくがよい)

雪形を 見る人しのぶ メールかな
  (ゆきがたをみるひとしのぶめーるかな)

4/27wed
描きつつ 春は病いの 憂さくらべ
  (えがきつつ はるはやまいの うさくらべ)

オオデマリ アイリスともに 吾嬲り
  (おおでまり あいりすともに われなぶり)
  ※月2回の絵画教室は絵よりもおしゃべり? オ
   オデマリと紫色のアイリスの対照の妙は難しす
   ぎる。

4/26tue
草を刈る 鎌の研ぎ初め 日永かな
  (くさをかる かまのとぎそめ ひながかな)

ようやくの雨音や 晩春を寝る
  (ようやくのあまおとや ばんしゅんをねる)

4/25mon
逃げ水の 先に閉じにし 校舎あり
  (にげみずのさきにとじにしこうしゃあり)
  ※こちらも御多聞に漏れず郊外の小中学校を中心
   になお統廃合の話がある。生活圏、友人知人、
   仕事や親戚などとの関係、果ては選挙の地盤な
   ど、近くに訊けばナルホドと同情が大きくなる。

4/24sun
女二人 スイカの苗の 良し悪し
  (おんなふたり すいかのなえの よしわるし)
  ※当地で西瓜の苗が植え時。例年のごとく2苗だ
   けポットで買ってきた。ちょっと遅めのわりに
   値段が安い。それでは接ぎ木の苗ではないなと
   疑う。案の定。

4/23sat
春の黄に 土偶のまなこ 和らげり
  (はるのきに どぐうのまなこ やわらげり)

石楠花や 女御の日記 思わるる
  (しゃくなげや にょうごのにっき おもわるる)

4/22fri
田は霞む 植うる順番 我にあり
  (たはかすむ ううるじゅんばん われにあり)

すみれ野に埃 顔出す戦車兵
  (すみれのにほこり かおだすせんしゃへい)
   ※ウクライナの要衝マウリポリをめぐる局面が
    最終期にある。すみれ野と街を蹂躙すること
    は許されない。兵は無表情だ。

4/21thu
ミズキ咲き 木の花なべて 白い朝
  (みずきさき きのはななべて しろいあさ)
   ※石楠花の白い花が満開で、白の花ミズキとク
    レマチスが加わった。この季節は期せずして
    我が家の庭はちょっと大仰だが「白の競演」
    となる。花ニラの消えたあとには白い小さな
    ユリ形の花が咲いて、地で白の駄目押しをし
    ている。

4/20wed
城はサクラ 路地には黒き 板の塀
  (しろはさくら ろじにはくろき いたのへい)
   ※郷里会津のサクラの盛りは子供時代の昔4月
    20日前後であったと思う。戊辰戦役で城下
    中心部の古い建物は残っていなかったが、城
    下町の人の風情とその人々が家屋に託す矜持
    がここかしこにあった(ように思う)。

4/19tue
こころみの 源氏分厚き 春の宵
  (こころみの げんじぶあつき はるのよい)
   ※YouTubeのNHK古典講座で「更級日記」を散
    歩の時に聞いている。慣れないことだけれど、
    せっかくのスマホのギガを有効活用!するた
    めだ。テキストもなし、理解不十分も気にし
    ないで、45分×27回を一周聞き終えた。
    かなりの新発見があり、大雑把でも習得の体
    験は実に久しぶりだ。作者の源氏物語への傾
    倒ぶりが随所に現れることも初めてわかった。

4/18mon
風やんで ほんの春雨 耳たてる
  (かぜやんで ほんのはるさめ みみたてる)

奥穂高 置きし小石よ 風光る
  (おくほだか おきしこいしよ かぜひかる)

めがねかけ 少なくなりし 芹摘みぬ
  (めがねかけ すくなくなりし せりつみぬ)

4/16sat
数を聞く 老舗爺売る 桜餅
  (かずをきく しにせじじうる さくらもち)
   ※この季節は桜餅専業とも見える。うーん、や
    っぱりコンビニ買いのものとは違う。

花ミズキ 宝飾着物 買い取ると
  (はなみずき ほうしょくきもの かいとると)

4/15fri
観音堂 五百年の春 大庇
  (かんのんどう ごひゃくねんのはる おおひさし)
   ※桜見物の足を伸ばし、鳳来寺観音堂再訪を果
    たした。初めの時よりしっかり保全されてい
    るようで一安心。相変わらずの優美さ。周囲
    のサクラを眺めて弁当を開く。

4/14thu
葉桜や 病院互いに 付き添いぬ
  (はざくらや びょういんたがいに つきそいぬ)

石楠花の 蕾落とさじ 妻の声
  (しゃくなげの つぼみおとさじ つまのこえ)

4/13wed
啄木忌 費え支えし 金田一
  (たくぼくき ついえささえし きんだいち)
   ※同郷の先輩金田一京助は文学上の付き合いの
    みならず、常に貧困だった東京の啄木に何く
    れとなく援助をした。ちなみに小生の中高使
    用の国語辞書は金田一の手になるものだ。

4/12tue
花ニラの 群れるを踏まず 猫黒子
  (はなにらの むれるをふまず ねこくろこ)

花冷えや 今宵だけとて 床の暖
  (はなびえや こよいだけとて とこのだん)

4/11mon
高齢者試験通れり春の膳
  (こうれいしゃしけんとおれりはるのぜん)
   ※家人の免許更新試験、難関の暗誦試験を優秀
    な成績で通過したらしい。これは医者の見立
    て以上に安心材料、目出度い。

4/10sun
春の朝手の皺深くなりにけり
  (はるのあさてのしわふかくなりにけり)

人間は退歩するらし春爛漫
  (にんげんはたいほするらしはるらんまん)

4/9sat
山小屋の 春曙は 闇多く
  (やまごやの はるあけぼのは やみおおく)
   ※久しぶりに若い時に山に行った夢を見た。真
    っ暗な中でここはどこだろうと息をひそめて
    いると、僅かな窓に山が次第に見えてきた。
    安心。山小屋だ、ここは。

4/7thu
風車売り 夢に長屋の前におり
  (かざぐるまうり ゆめにながやのまえにおり)

春灯 女二人の 声低く
  (はるあかし おんなふたりの こえひくく)
   ※春は茫漠と夢に遊び、覚めては霞の果てに夕
    日を見送る。やや退廃的な心地こそ、季節の
    特権なりしも、それを許さざるはだれ。

4/6wed
眺めては また剪定の 日和かな
  (ながめては またせんていの ひよりかな)
   ※柿の木も若芽が出てきた。当家で図抜けて遅
    いのはぶどうだ。剪定は一応終えているので
    格子のバーに誘引する。これもYouTubeで学
    習したから方法は進化したはずだ。
    ところが剪定のやり残しが多く見つかる。や
    っぱり杜撰だな。

4/4mon
花冷えや 親のビデオの 仕舞い方
  (はなびえや おやのびでおの しまいかた)
   ※生前の両親を撮影したビデオが結構ある。い
    ずれもちゃんと編集整理したものだ。他のメ
    ディアは散逸しても一向に構わないが、これ
    だけは親の面影を残す唯一のものであり、大
    げさだが墓をどう整理して後につなぐかを考
    えるのと同じ心境だ。

4/3sun
蝉貰う人 喜寿となる 連翹忌
  (せみもらうひと きじゅとなる れんぎょうき)
   ※4月2日は高村光太郎の命日。連翹忌という。
    30年ほども前の出張の帰りに、友人と花巻市
    郊外の高村光太郎旧居を訪れた。辺り一面深い
    雪が積もっていて、今のように保存のための上
    屋がなかった旧居は見るからに粗末で寒く、す
    き間から雪原が覗けた。戦後すぐに、宮沢賢治
    の縁繋がりでこの地を選び、隠れ住むように囲
    炉裏に坐して自戒自省の数年を過ごした。
     近くに農家はない、地元の人とも交わりを避
    けていた。例外は村の子供たちで交遊があった
    とか。特に花巻まで買い出しに行ってもどる光
    太郎から飴玉を貰うのが楽しみだったと言う。
    小さな彫り物を貰うこともあったとか。当時の
    子供の一人が、たまたま我々が利用したバスの
    運転手だった。発車時刻までの生き証人?の話。

4/2sat
ジャカランダ
   ホウオウボクになに 四月バカ
  (じゃからんだ ほうおうぼくになに しがつばか)
   ※熱帯三大花樹のことを言っている。もう一つは
    アフリカン・チューリップ・ツリー。別名カエ
    ンボク。日本でいうチューリップツリー(別名
    半纏の木)とは似ても似つかぬが。
    友人撮影の写真が載る蝶のカレンダー、4月は
    ホウオウボクの真っ赤な花、花、花に憩うヘレ
    ナキシタアゲハ。

4/1fri
柳芽吹く 根岸の里の くねり道
  (やなぎめぶく ねぎしのさとの くねりみち)
   ※都心を歩く会は中断して久しい。遠慮のない友
    人と連れ立っての歩き会は実に楽しいものだっ
    た。子規庵を訪ねたあと根岸の古い道を辿ると
    青々とした柳並木の道があった。5年ほども前
    になる。季節は違うが光景がよみがえる。今は
    子規庵も閉鎖中と聞いた。


          **********


3/31thu
春に惑う 田舎住まいと 街住まい
  (はるにまどう いなかずまいと まちずまい)
   ※コロナ禍で「なにがなんでも都会で」という考
    えが見直されているという。もっと積極的に首
    都東京と東京圏の規模縮小を図るべきだと思う。
    事が起こったときに今の首都圏はゆとりが無さ
    過ぎるからだ。しかし・・・
    折しもこの週末、目黒川花見と宴会の席に誘わ
    れた。即刻OK、久しぶりに歩きたい。いや、
    やめとけ。

3/30wed
紫雲英田は みちのくにあり トラクター
  (げんげだは みちのくにあり とらくたー)
   ※ようやく田んぼに人の動きが見えた。これから
    春耕というか、4月中旬以降の田植えに向けた
    耕しが始まる。間に合うのかなと心配になる。

3/29tue
落ち雲雀 見失うほど 草はなし
  (おちひばり みうしなうほど くさはなし)
   ※雲雀は地方によっては姿を消したところもある
    とか。ふんだんに見れる当地のアリガタミを再
    認識。とはいえ、高速道路の騒音がなかった頃
    はさらに格段に良かったのだが。

3/28mon
花曇り 夕餉の好み 尋ねらる
  (はなぐもり ゆうげのこのみ たずねらる)
   ※ご飯のおかずを言い合っているとはなんと平和
    ボケで、能天気なことか!と一喝されそうな塩
    梅だ。まあ、いいではないか。・・・ちゃんと
    ニュースは見ているし。

3/27sun
釘付けは 一人静よ 露天風呂
  (くぎづけは ひとりしずかよ ろてんぶろ)
   ※午後になって雨模様だが気温は下がらない。当
    家の桃の花は一気に開く。陽光桜、ソメイヨシ
    ノ、桃、プラムなどの開花順はどうであったか、
    記憶も曖昧になってしまった。

3/26sat
花種の 名を書く木札 二つ三つ
  (はなだねの なをかくきふだ ふたつみつ)
   ※彼岸中には寒い日の戻りがあるというが、明け
    て暖かさが戻ってきた。

春光や かおり貴き 娘あり
  (しゅんこうや かおりとうとき むすめあり)
   ※初秋の9月に上総の国から京に向け、家族と旅
    立った娘がいた。菅原孝標の娘13歳である。
    この娘、源氏物語に憧れている更級日記の主役。
    1020年のこと。ざっと1000年も前の話。

3/24thu
忘るるな メールで頼む さくら餅
  (わするるな めーるでたのむ さくらもち)

花を見て より費やせり 御徒町
  (はなをみて よりついやせり おかちまち)
   ※我が家のモモより早く開花したサクラも寒さで
    もたもたしている。さて今日は?

3/22tue
春の雲 リルケ詩集の一個でも
  (はるのくもりるけししゅうのいっこでも)

敦子女史 鴎外読めと言われ春
  (あつこじょしおうがいよめといわれはる)
   ※春夏秋冬、読書の進まぬ理由をあれこれと並べ
    る。今は眠気。
    尾崎喜八「音楽への愛と感謝」(平凡社ライブ
    ラリー)、著者は昔から尊敬する神様のような
    人。怠る理由も許してくれる。

3/21mon
彼岸会も行った気になり庭の隅
  (ひがんえもいったきになりにわのすみ) 

山茱萸やウィルスいずれと思わしむ
  (さんしゅゆやうぃるすいずれとおもわしむ)
   ※山間部に入ったところに山茱萸が咲き誇ってい
    る里を見た。早春の花だが家の周囲では見かけ
    ない。別名でハルコガネバナとか、幸運をもた
    らすといい。

3/20sun
連翹や 登校の列より高く
  (れんぎょうや とうこうのれつよりたかく)

連翹や 家建たぬ地の 主のごと
  (れんぎょうや いえたたぬちの ぬしのごと)

3/19sat
落ち雲雀 見失わずに 草の陰
  (おちひばり みうしなわずに くさのかげ)

今ならば 濃き草餅と 称えんが
  (いまならば こきくさもちと たたえんが)
   ※母の草餅はヨモギが自ら選んで採集したものだ
    けに草のにおい芬々で、子供の時分においしい
    と言った記憶がない。

3/18fri
春眠や害鳥駆除のふれ聞こゆ
  (しゅんみんやがいちょうくじょのふれきこゆ)
   ※曜日を決めて春秋に行う農村、野山での駆除。
    害獣が対象の場合もある。猟銃を用いるのでオ
    ダヤカではないが、実施反対派ではない。

3/17thu
涅槃会は 行けずに朝の まぼろしに
  (ねはんえは いけずにあさの まぼろしに)

西行忌 彷徨ふ外の 兵ありて
  (さいぎょうき さまよふとつの へいありて)
   ※旧暦2月15日は釈迦入滅の日。今年は中止。
    西行はこの日にサクラの散る中で死にたいと歌
    に詠み、何度も言っていたとか。なんと実際に
    は翌日の16に亡くなった。

3/16wed
鳥曇り 北に平和を 言伝り
  (とりぐもり きたにへいわを ことづてり)
   ※北に帰る準備に余念がない鴨たちに、せめても
    のメッセージを託したつもり。

妻は日々 桃の蕾を 測りおり
  (つまはひび もものつぼみを はかりおり)
   ※桃の開花の前にサクラが咲いてしまうのでは?

3/15tue
遅れ来し ラッパスイセン 仄かなり
  (おくれきし らっぱすいせん ほのかなり)
   ※昨日の異常な暑さは植物に強烈な一撃になった
    ようだ。圧巻は近所のふくらみかけた開花前の
    木蓮が一日で全部開いたこと。見事を通り越し
    て変身だ。脚色された舞台のよう。

3/14mon
子をなして 大事らくらく 嫁の春
  (こをなして だいじらくらく よめのはる)
   ※甥の娘が嫁ぎ先で出産した。幼いころから男顔
    負けのやんちゃぶりだったが、なるほど安産だ
    ったらしい。電話口でも元気いっぱいだった。

3/13sun
花辛夷 今年は畔を 厚くせん
  (はなこぶし ことしはあぜを あつくせん)
   ※東北地方では辛夷の花は農作業開始の目印とか。
    当地では早い所で4月中旬に田植えをする。も
    う農作業は始まっている。頑丈そうな分厚い畔
    作りも今は機械が行う。

3/12sat
辛夷咲く 今年ラッパは 先駆けず
  (こぶしさく ことしらっぱは さきげけず)
   ※辛夷が咲き始めた。上にコブシ、地にラッパス
    イセンというのが定番だったが、今年は違う。
    2月の寒さのせいか?でもサクラは例年並みだ
    という。丈の短い植物が深刻に寒さの被害に遭
    ったのかな。

3/11fri
昼前に 鶯餅の 店の前
  (ひるまえにうぐいすもちのみせのまえ)

七輪の 目刺しのコゲと においかな
  (しちりんの めざしのこげと においかな)

3/10thu
赤ともる ギフチョウを見し 春の茶屋
  (あかともる ぎふちょうをみし はるのちゃや)
   ※友人が写真と文を担当した全編蝶のカレンダー。
   3月は草丈も短い繁みに憩うギフチョウである。

3/9wed
雛仕舞う 長持ちの蓋 ギーとなり
  (ひなしまう ながもちのふた ぎーとなり)
   ※余裕を持って雛を飾り、雛祭りが過ぎたら、だ
    らだらせずに仕舞う。いずれにも気を配るゆと
    りがあったものだ。

3/8tue
春蘭や病疲れの口多し
  (しゅんらんややまいづかれのくちおおし)
   ※元気な知人が一人、ガンを患っている。なお意
    気軒高で治療を受けてきたが、なかなか良い結
    果が得られない。さすがに表情に弱さが見られ
    るようになった。それでも話は殆ど先方から。

3/7mon
戸惑いぬ 溢るるほどの ミモザ来る
  (とまどいぬ あふるるほどの みもざくる)

花ミモザ 図書館に行く 道しるべ
  (はなみもざ としょかんにいく みちしるべ)
   ※例年よりずっと遅いミモザ。今年木を小ぶりに
    しようというお宅から大きなバケツいっぱいの
    ミモザが届いた。

3/6sun
春の路地 母の友 奥に住みたり
  (はるのろじ ははのとも おくにすみたり)
   ※春一番の風もおさまる。この陽気は昔々の季節
    の光景を運んでくる。

3/5sat
蕗の薹 秘めたる場所の いい時分
  (ふきのとう ひめたるばしょの いいじぶん)
   ※昨年はゆったり構えていて終盤の食べごろのヤ
    ツをごっそりやられたっけ。この暖かさだ。油
    断は出来ない。

3/4fri
ラインにて 妹が句を見る 春の夕
  (らいんにて いもがくをみる はるのゆう)

牡丹の芽 見知らぬ人に 教えられ
  (ぼたんのめ みしらぬひとに おしえられ)
   ※兄弟とラインで顔を見たり、句を交換したり、
    とてもコロナ禍前にはなぜか恥ずかしくて出来
    なかったことだ。かと思うと初めての人に牡丹
    の芽の違いを教えられたり、思わぬ交流は以前
    と同じ。

3/3thu
雛の家 馳走したため 夕餉かな
  (ひなのいえ ちそうしたため ゆうげかな)
   ※正式にお客を招いて食事をふるまう時には、そ
    れがお祝い事でも不祝儀例えば法事とかの場合
    でも、ご馳走を予め筆で認め、客に供したもの
    だ。洋の東西を越えて共通しているものらしい。

3/2wed
低山の遠きにて春平らかなり
  (ていざんのとおきにてはるたいらかなり)
   ※山高きがゆえに貴からず。房総の山々に高山は
    ないが、深い無数の地の皺、人の住む多くの山
    並みを作っている。低きがゆえにゆったりとた
    おやかに見えることもある。

3/1tue
鷽を見し今日暖かき日となれり
  (うそをみし きょうあたたかきひとなれり)
   ※今朝我が庭の梅の木に「鷽うそ」を見た。確か
    に。頭の黒色、それに続くオレンジ・・・間違
    いない。留鳥で今頃は低地で過ごすとあるから、
    間違いないのだが何せ現れることが少ない。自
    信はあるのだが、哀しいかな、ド素人+門外漢
    だ。しかし人には尋ねない。しばらくは信じる
    ことにした。


          **********


2/28mon
西郷も 滴り弱き 春の雨
  (さいごうも したたりよわき はるのあめ)
   ※今月は西郷輝彦が亡くなった。前立腺がんを患
    っていたとか。合掌。多くのシニアが同じ道を
    たどりつつある。小用は出るものの次第に弱く、
    時間は長くなる。

2/27sun 
移り紅 梅身を染めて 思い初む
  (うつりべに うめみをそめて おもいそむ)
   ※梅の種類で移り紅というのは初め白で開花し、
    次第に赤くなるらしい。2月の寒さ続きで梅の
    開花は遅れていたが、この陽気で梅の恋が始ま
    る?

草の芽の かすかな音の 続々と
  (くさのめの かすかなおとの ぞくぞくと)
   ※球根類の芽出しが盛んだ。他の草花、雑草類も
    一斉に地表に出るや、背を伸ばしている。

2/25fri
春の花 鬱なことども ともに増え
  (はるのはな うつなことども ともにふえ)
   ※ウクライナ全土に。かの地の動向を日々記すこ
    とはやめることとするが、どうにもこの鬱はや
    るせない、見逃しがたい。

2/24thu
菠薐草 コロナ禍の年 青丈夫
  (ほうれんそう ころなかのとし あおじょうぶ) 
   ※昨日プーチンが動いた。

2/23wed
黒き幹 黒き節々 梅の花
  (くろきみき くろきふしぶし うめのはな)

風の朝 初クロッカスの 地を割いて
  (かぜのあさ はつくろっかすの ちをさいて)

2/22tue
看護師が 良く眠る夜 ヒヤシンス
  (かんごしが よくねむるよる ひやしんす)
   ※都心で在宅医療の医院に勤務する親戚の娘が
    帰ってきた。日頃心配し通しの親をよそ眼に、
    実家での時間の大半をゆっくり眠って過ごし
    たという。

2/21mon
全集に すき間のありて 漱石の日
  (ぜんしゅうに すきまのありて そうせきのひ)
   ※今日2月21日は漱石が文部省から文学博士
    の称号を打診され、肩書の要なしと回答して
    辞退した日だとか。明治44年のこと。

2/20sun
旬の味 到着待てり 春灯り
  (しゅんのあじ とうちゃくまてり はるあかり)

春の闇 再配達の 人の笑み
  (はるのやみ さいはいたつの ひとのえみ)
   ※テレビの録画で「プレバト」を見た。お題は
    「宅配の手渡し」であった。番組はいつもの
    通りだったが、今回同じ題で自分も作ってみ
    たのが上記の2句だ。いつも思っているが、
    なかなか難しい、これだって「才能あり」は
    難しかろうと思う。

2/18fri
電球に笠あり春に灯りあり
  (でんきゅうにかさありはるにあかりあり)
   ※冷たい夕暮れ。近所の家に昔なじみの温かい
    電球の灯りがともっている。昨今の明るいけ
    れども真っ白な蛍光灯やLEDと違って、見て
    いるだけで少しは温かくなってくる。

2/17thu
なすことのあれども春の朝寝かな
  (なすことのあれどもはるのあさねかな)

遍路笠去年に廻りし人の笑み
  (へんろがさこぞにまわりしひとのえみ)
   ※朝の夢うつつは値千金。日頃は犬の散歩で許
    されないが、今朝だけは別。
    友人の友人が四国遍路旅の話をしてくれた。
    コロナ禍を思えば冒険と言うか一大決心であ
    ったろう。彼に家族はいない。

2/15tue
房総の 光かくやと 春の海
  (ぼうそうの ひかりかくやと はるのうみ)
   ※一年一回の脳MRI検査。昨日とは打って変わ
    ってきれいに晴れ上がり、検査、診察後の展
    望フロアからの景色が素晴らしい。やれやれ
    また一年の命がつながった、と言えば大げさ
    か?

2/14mon
ウクライナ 畑焼きしたき 人あらむ
  (うくらいな はたやきしたき ひとあらん)
   ※今日一日は接種翌日とあって静養日。おかげ
    で発熱、患部の疼痛、頭痛等は全くと言って
    いいほどなかった。今回はモデルナ。

2/13sun
看護師の頬 冬残照の僅か
  (かんごしの ほほ ふゆざんしょうのわずか)
   ※やっと3回目のワクチンを打った。周辺市町
    村の知人よりはかなり遅め。4日前に接種券
    が届いて、予約し、市の集中接種会場に行っ
    た。かなり大勢の人がいた。医療関係の人が
    言っていたが、遅れは明らかに接種券の配布
    作業の遅れのせいだと。

2/11fri
剪定を 一日延ばす 余寒かな
  (せんていを いちにちのばす よかんかな)

スコップも 農具も置いて 冴え返る
  (すこっぷも のうぐもおいて さえかえる)

2/10thu
初午や 祠に餅の 紙包み
  (はつうまや ほこらにもちの かみづつみ)
   ※農作業を始める日で、豊作を祈るお稲荷さん
    のお祭り日とか。餅もそのままではなくて、
    油で揚げたものだった。なるほどキツネ色だ。

2/9wed
針供養 和装で参る 生徒たち
  (はりくよう わそうでまいる せいとたち)
   ※花嫁修業という言葉があった。生け花や茶道
    は現在も盛んだが、めっきり姿を消したのは
    洋裁、和裁の実用を兼ねた習い事。

2/8tue
マニキュアに選手の泪春灯り
  (まにきゅあにせんしゅのなみだはるあかり)
   ※北京冬季五輪は悲喜こもごもの報道あり。

2/7mon
寝違えて 寒き春のみ 他見えず
  (ねちがえて さむきはるのみ ほかみえず)

春嵐 ポンペイ見たし 上野は遠し
  (はるあらし ぽんぺいみたし うえのはとおし)
   ※ポンペイレッドと呼ばれる色が印象的なモザ
    イク画。関西の粋な日本家屋の壁色にも似た
    色だ。

2/5sat
うかれ猫 続きし会は 画面越し
  (うかれねこ つづきしかいは がめんごし)
   ※テレワークとかが普通になった今、積極的に
    これを仲間内で活用する輩もいる。突如テレ
    読書会をやろうとか、昔の同僚のテレビ顔合
    わせをしようとか・・・。まあお断り。
    テレビ飲み会に至っては仲間から「そのうち
    春になったら」と遠ざけられたのにも拘わら
    ず、立春のその日に呼びかけメールが再び舞
    い込んだ。やれやれ・・・。

2/4fri
施設あり節分の声声続き
  (しせつあり せつぶんのこえごえつづき)
   
春立ちて 咽喉を撫でさす 猫のおり
  (はるたちて のどをなでさす ねこのおり)

2/2wed
冷蔵庫 朝に頓死す 春隣り
  (れいぞうこ あさにとんしす はるどなり)

みぞれ日に 市原悦子の 声ありて
  (みぞれびに いちはらえつこの こえありて)
   ※長いこと使ったものは不思議なことに同じよ
    うな時期に更新時期が舞い込む。クルマも冷
    蔵庫も・・・、心臓も消化器も・・・とかに
    はならないようにしなくては。

2/1tue
大寒の地をはむ妻の新車赤
  (だいかんのちをはむ つまのしんしゃあか)
   ※随分待たされた納車日が訪れた。今までのク
    ルマとは年次が離れているので、安全機構や
    ナビ、操作方法に至るまでかなり変化があり、
    面食らっている。当家のクルマ使用と運転は
    殆どが家内だが、慣れるまでは助け合いだ。


          **********


1/30sun
蠟梅の寺は散歩に遠くなり
  (ろうばいのてらはさんぽにとおくなり)
   ※片道4千歩近くの寺まで、久しぶりに今回は
    クルマで赴いた。かすかだが馥郁とした香り
    が漂っていた。以前は毎朝この近くまで歩い
    て、帰路も徒歩だった。ところが歳だからと、
    大して意識もせずに次第に歩数が減少してい
    る。・・・歳と身体のいたわり過ぎかも。

1/29sat
春近し 仏頂面の 料理かな
  (はるちかし ぶっちょうづらの りょうりかな)
   ※なんとなく春の兆しを追い求める気持ちがあ
    る。確実な暦の展開をあてにしている。どこ
    かでオミクロンの性状に気を許してるのかも
    知れないが。

1/28fri
疎開知る 着ぶくれの人 門の内
  (そかいしる きぶくれのひと もんのうち)

葬場の閉めたる広さ寒夜かな
  (そうじょうのしめたるひろさかんやかな)

1/27thu
野水仙 はためくほどの 風となり
  (のすいせん はためくほどの かぜとなり)

鉄火丼 どんと来たりて 寒四郎
  (てっかどん どんときたりて かんしろう)
   ※世の中の活気という意味では否応なしの右往
    左往、長い様子見だ。超越?至難の業だ。

1/24mon
三寒の膝粘り切り四温かな
  (さんかんのひざねばりきりしおんかな)

動画が師 剪定すれば 春近し
  (どうががし せんていすれば はるちかし)
   ※寒中冬籠りとは言え、コロナ禍対策としてで
    あり、気分的には落ち着かない日々だ。読書
    も切れ目だし、夢枕獏「白鯨」を読み始める。
     アノ「白鯨」と較べれば超読みやすいが、
    500頁超の厚さだ。

1/23sun
冬ざれや 故郷の大津絵 耳の底
  (ふゆざれや くにのおおつえ みみのそこ)
   ※実に約60年ぶりに会津大津絵という民謡を
    聞いた。祖母の小声の歌を聞いた時以来かも。
    いくつもの曲がある中で、地味な曲調と戊辰
    戦役とその後の暮らしをうたった歌詞は切々
    と訴えるものがある。

1/21fri
新しき 回線通じ 今日大寒
  (あたらしき かいせんつうじ きょうだいかん)

怒髪立つも 外の寒気で 鎮まれり
  (どはつたつも そとのかんきで しずまれり)
   ※インターネット、光電話等の契約先を変更し
    た。昨年の11月以来やっと全ての工事や手
    続きが終了した。

1/20thu
蔵壁に 鴉の影が 日脚伸ぶ
  (くらかべに からすのかげが ひあしのぶ)
   ※大寒の日。さすがに日没後は冷える。しかし
    冬至から一カ月近くたって、夕方の定刻に出
    かけると確実に明るくなってきている。冷え
    てもアッタカイ感じだ。その足は鈍いが。

1/19wed
寒稽古 青の絵の具で 始め見ん
  (かんげいこ あおのえのぐで はじめみん)
   ※千葉県も近く「蔓延防止」対象地域に指定さ
    れる。絵画教室も今回で暫くは休止となる。
    今年最初の会は季語「寒稽古」に当たるが、
    絵の出来は並み。

1/18tue
軒めぐり どんどの藁を 給いたり
  (のきめぐり どんどのわらを たまいたり)
   ※どんど焼きが近くの田んぼで町内ごとに行わ
    れた。それに先立って子供たちは、風の吹く
    寒い日に町内の商店などを回り、大声で藁を
    出してもらった。あの頃の梱包の多くは稲わ
    ら製の筵だった。

1/17mon
冬の虹告げ丁重な礼言われ
  (ふゆのにじつげていちょうなれいいわれ)

この冬は 筆の遅きが さらになり
  (このふゆは ふでのおそきが さらになり)
   ※何年か前から起こった手の強張り。やさしく
    握って書く字がままならない。強張ってペン
    先が暴走することもしばしば。それを避けよ
    うとゆっくり、軽く・・・結果遅くなる。

1/16sun
寒寝床 本持つ指の 頼りなき
  (かんねどこ ほんもつゆびの たよりなき)
   ※当地温暖ではあるが、エアコンなしの部屋の
    未明はさすがにこたえる。「指出し手袋」の
    出動も指先や腕全体の冷えにはかなわない。

1/15sat
ウィスキーの 新瓶となり 小正月
  (うぃすきーの しんびんとなり こしょうがつ)
   ※小正月なんて一般家庭では半ば死語。小豆粥
    とかどんど焼きとか遥か子供時代にははっき
    り残っていたが。

1/14fri
雪の道 おすそ分けとて 姪来たる
  (ゆきのみち おすそわけとて めいきたる)
   ※いただいたカステラがすごくおいしかったか
    らと言う。2切れだけだけど、それで十分。

1/13thu
ツィッターも ラインも如かず 冬静寂
  (つぃったーも らいんもしかず ふゆしじま)
   ※冷えたが穏やかに晴れ上がる。この静寂の魅
    力に対抗できる音は? 主張と騒音のSMS、
    ウィルス禍の激しい噂。・・・。

1/12wed
褞袍てふ 便利はなくて 読書かな
  (どてらちょう べんりはなくて どくしょかな)
   ※椅子に座っても寝っ転がっても、上半身と手
    元指先が寒い。ドテラとかワタイレとかが懐
    かしい。ヒートテックとかではなくて。

1/11tue
布団干す狭くて二枚ばかりなり
  (ふとんほすせまくてにまいばかりなり)
   ※男が設計した家は家事には不向きと、とかく
    の不平には慣れているが、寒中の晴れ間に布
    団を干そうとして今更自分でも実感。

1/10mon
寒中は 空のみの野の いとどなり
  (かんちゅうは そらのみののの いとどなり)

目方増え 医師に年賀の 声低く
  (めかたふえ いしにねんがの こえひくく)
   ※ここ7,8年安定していた体重が怪しい動き
    を見せている。想定範囲をこの半月ほど飛び
    ぬけている。一足早く緊急事態宣言発出か。

1/9sun
着ぶくれて 北の民話を 繰り出せり
  (きぶくれて きたのみんわを くりだせり)

正月や 突然友の 顔と声
  (しょうがつや とつぜんともの かおとこえ)
   ※おそるおそるLineで友達を増やす。思わぬと
    ころで友人とテレビ電話で話した。テレワー
    クとかテレビ会議とか世の中では盛んだが、
    遅ればせながら。

1/8sat
緩斜面 ゆっくり滑るを 夢に見し
  (かんしゃめん ゆっくりすべるを ゆめにみし)

初夢や 主席を好きに 握手せり
  (はつゆめや しゅせきをすきに あくしゅせり)
   ※日頃の思いとは別に、いざ対面すると興奮し
    て握手までしてしまう。目覚めて醜態とは思
    うのだが。ホンマモノの外交もこうした、イ
    デオロギー・安保・経済上の便益・歴史など
    ・・・複雑なファクターを内包しつつ、目先
    の国益で動いてしまう。こんなことがあるの
    では?

1/7fri
南房総の雪 子供連れ立ち
  (みなみぼうそうのゆき こどもつれだち)

街灯の下に 無限の雪降りて
  (がいとうのしたに むげんのゆきふりて)

寒の夜 根雪になれと 思いしも
  (かんのよる ねゆきになれと おもいしも)

氷砕く クルマの音や 寒椿
  (こおりさく くるまのおとや かんつばき)
   ※雪国生まれの小生にとって昨日の大雪は予想
    外の吉事。雪が降りしきる時の吸音するかの
    ような静寂を雪が上がった未明から今朝まで
    感じていた。満足。

1/6thu
着ぶくれて 道守る人 旗持てり
  (きぶくれて みちまもるひと はたもてり)
   ※普段の暮らしが始まった。通勤、工事・・・
    と周囲を見ていたら、雪が降ってきた。見る
    見る積もってきた。降り止まぬ。びっくり。

新年にドクター✕を待つ祈り
  (しんねんにどくたーえくすをまついのり)

1/5wed
寒の入り 寝床の日記の 行僅か
  (かんのいり ねどこのにっきの ぎょうわずか)
   ※三が日はすうーと過ぎ、早や今日は寒の入り。
    寝床の腕、指は防寒対策を施しているが、さ
    すがにそれでも冷たい。就寝は素早く、払暁
    はゆっくりと・・・このパターンは抜け出せ
    そうにない。

1/4tue
冬茜 坂の途中の 家なりき
  (ふゆあかね さかのとちゅうの いえなりき)
   ※都心住まいの頃の通勤路が不思議と印象深い。
    中でも毎日上り下りした坂道は四季の光景が
    焼き付いている。

1/3mon
万両や 我が時代に 歌ありて
  (まんりょうや わがじだいに うたありて)
   ※紅白歌合戦の歌にしても、現代の若い人々は
    歌、楽曲に本当に恵まれているのだろうか?
    と素直な疑念あり。今メディアの多様化の割
    にその幅は狭いのでは? 拡散はするが模倣
    と好みの境は漠としている。

1/1sat
元朝の 踏切の音 まっすぐ来
  (がんちょうの ふみきりのおと まっすぐく)

元日や 妻は普段の 電話をし
  (がんじつや つまはふだんの でんわをし)
   ※犬の散歩に盆も正月もない。ゆっくり帰って
    きたら姪夫婦の年賀の来訪。嬉しいスタート。


          **********

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